日本で生まれた永住者の子どもに必要な在留資格取得手続きを解説する行政書士ブログ

永住者として日本で暮らす外国人の方にとって、お子さまの誕生はかけがえのない出来事です。しかしその一方で、出産後の在留手続きについて「誤った認識」によるトラブルも少なくありません。

本記事では、次のような疑問をお持ちの方に向けて、正確な情報をご案内します。

  • 日本に住む永住者に子どもが生まれたら、自動的に永住者になるの?
  • 「出生から30日以内に申請すれば永住者になれる」って本当?
  • 子どもの在留資格はどうやって取得すればいいの?

行政書士としての実務経験と入管審査要領に基づき、わかりやすく解説します。

行政書士
河野
(かわの)

特に私の事務所がある福岡出入国在留管理局内(福岡・北九州・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄)の永住権申請の許可率は、全国で最も低い数値です、具体的には以下です。

  • 2024年(59.34%)
  • 2023年(52.10%)
  • 2022年(58.19%)
  • 2021年(58.11%)

上記の通り、永住権の申請が不許可になるのは珍しいことではなく、だからこそ慎重に申請書類を作成する必要があります。九州・沖縄で永住権申請をお考えの方は、お気軽にご相談ください!

子供の永住権を取得するためには?

子どもが日本で生まれた場合、すぐに「永住者」になれる?

結論:自動的に永住者にはなれません。申請しても「永住者」になることができるかは、出入国在留管理庁の判断次第です。

なぜ「すぐに永住者になれる」と誤解されるのか?

この誤解は、次のような背景から生じています。

誤解の背景実態
親が永住者であれば、子どもも当然、永住者だろう子どもには個別の在留資格が必要。自動付与制度はない
「30日以内に申請すれば永住者になれる」というネット情報正しくは「30日以内に在留資格取得許可申請が必要」であり、「永住者」になるとは限らない

法的・制度的根拠:在留資格は「申請と審査」が必要

出入国管理及び難民認定法(入管法)およびその審査運用により、在留資格は次のように扱われます。

  • 外国人の子どもが日本で出生した場合は、「在留資格取得許可申請」を30日以内に行う必要があります。
  • 在留資格を取得せずに60日を超えて在留すると「不法滞在」と見なされるおそれがあります。
  • 子どもにどの在留資格を付与するかは、親の在留資格と子どもの事情を総合的に判断して決定されるため、永住権を申請しても、自動的にそうなるわけではありません。

「出生から30日以内に申請すれば永住者になれる」はウソ?

この表現は制度的に正しくありません。以下のような背景があります。

なぜ「永住者」としてすぐに申請できないのか?

  • 永住権は、原則として、1年以上の日本での在留歴が必要とされています。
  • 永住者の実子の場合、特例で日本に1年以上在留した後に申請が可能になる(永住権が自動的に取得できるわけではない)。
  • 出生直後に「永住者」として申請しても、実務上は「永住者の配偶者等」への変更を求められる場合がある。

入国管理局の永住者の審査要領の根拠(抜粋)

取得永住許可申請が不許可と見込まれる場合には、他の在留資格(例:「永住者の配偶者等」)への申請に切り替えを促して差し支えない。※『永住者-審査要領-2025』より

「永住者の配偶者等」が許可される場合がある

永住者の子どもが出生後に在留資格を取得する際、以下のような対応になる場合があります。

在留資格適用対象現実的な扱い
永住者通常は、1年以上の在留歴や安定した生活実態が必要出生直後では要件を満たさないため、不許可になる場合がある
永住者の配偶者等永住者の配偶者、または実子(日本で出生し引き続き在留)出生後の在留資格として適切

審査要領でも「取得永住が不許可と見込まれる場合には、他の適切な資格(例:永住者の配偶者等)を案内する」と明記されています​。

将来的には「永住者」になれる可能性があります

ただし、子どもが「永住者の配偶者等」として在留し、1年以上継続して在留していれば、特例により永住申請が可能です。

この場合、以下の要件が免除されます。

要件通常の永住者申請永住者の実子(特例)
素行善良要件必要免除
独立生計要件必要免除
最長の在留期間原則必要不要
本邦在留期間原則10年1年以上で可
行政書士
河野
(かわの)

ご不明点があればお気軽にお問い合わせください。初回ご相談無料!オンラインでの面談にも対応しています

出生後に必要な手続きとは?

外国人である永住者のお子さんが日本で生まれた場合、出生後には複数の重要な手続きが必要になります。これらを適切な順番で行わないと、将来の在留や永住許可申請に影響を及ぼす可能性があります。

以下、時系列順にご説明します。

【1】出生届の提出(市区町村役場)

手続き名出生届の提出
提出先出生地または本籍地の市区町村役場
提出期限出生から14日以内
必要書類出生証明書(出産した病院で発行)、届出人の身分証明書など

ポイント:

  • 届出の際、出生届受理証明書(後の在留資格申請で必要)を必ず取得してください。
  • 外国籍の子の場合、日本の戸籍には記載されませんが、「住民票」や行政手続きの根拠になります。

【2】パスポートの取得(母国の大使館・領事館)

手続き名子どものパスポート取得
手続き先両親のいずれかの国の大使館・領事館
提出書類例出生証明書、両親の旅券、顔写真など
所要時間国によって異なるが数日〜数週間程度

ポイント:

  • 取得は「任意」ですが、在留資格取得申請時の本人確認書類として使われます。
  • 一部の国では国籍取得の登録手続きも同時に必要です。

【3】在留資格取得許可申請(地方出入国在留管理局)

手続き名在留資格取得許可申請
提出先管轄の出入国在留管理局(例:福岡出入国在留管理局)
提出期限出生から30日以内(60日以内に出国しない場合)
推奨在留資格永住者の配偶者等
必要書類出生届受理証明書、両親の在留カード、パスポート、申請書類など

ポイント:

  • この申請を行わないと、不法滞在になるリスクがあります。
  • 出生後に申請する在留資格として「永住者」ではなく、「永住者の配偶者等」が実務上適切です。

手続きの全体フローまとめ(時系列表)

手続き提出先期限重要ポイント
出生届提出市区町村役場14日以内出生届受理証明書を取得
パスポート取得大使館・領事館任意(早めに)国籍取得手続きも要確認
在留資格取得申請福岡出入国在留管理局等30日以内「永住者の配偶者等」での申請が現実的

忘れがちな注意点

  • 両親の婚姻状態や在留資格によって必要書類や申請内容が変わることがあります。
  • パスポートが間に合わない場合でも、入管に相談すれば仮受付や補足対応が可能なこともあります。
  • 永住申請への影響もあるため、出生直後の手続きは慎重かつ速やかに行うことが重要です。
行政書士
河野
(かわの)

ご不明点があればお気軽にお問い合わせください。初回ご相談無料!オンラインでの面談にも対応しています

よくあるご質問と答え(FAQ)

永住者の親から生まれた子どもは、自動的に永住者になりますか?

自動的にはなりません。永住者の子どもにも個別に「在留資格取得許可申請」が必要です。出生後30日以内に申請しなければ、不法滞在になる可能性もあります。

「出生から30日以内に申請すれば永住者になれる」と聞きましたが、本当ですか?

誤解されやすい情報です。30日以内というのは在留資格を取得する期限であり、永住者になれる期限ではありません。実際には「永住者の配偶者等」の在留資格が案内される場合もあります。

「家族滞在」の在留資格ではダメですか?

「家族滞在」は就労ビザ(技術・人文知識・国際業務など)を持つ外国人の配偶者や子ども向けです。永住者の家族には適用されません。

両親が婚姻していない場合でも、在留資格は取得できますか?

可能です。ただし、「父親が認知しているか」「出生証明書や戸籍に記載があるか」などが審査対象になります。事前に書類の整備が必要です。

パスポートが間に合わなくても申請できますか?

パスポートは本人確認書類として使用しますが、ない場合でも出生届受理証明書や出生証明書を用いて申請が可能です。ただし、後日パスポートの写しを追加提出するよう指示されることが多いです。

在留資格取得申請の結果が出るまで、子どもは合法的に日本にいられますか?

在留資格取得許可申請中であれば、審査が終わるまで子どもは日本に合法的に在留できます。ただし、申請はできるだけ早く行うことが望ましいです。

もし申請期限を過ぎてしまった場合、どうなりますか?

原則として不法滞在となりますが、理由が合理的かつ速やかに対応すれば、特例的に受理される場合もあります。ただし、今後の在留資格審査に悪影響が及ぶ可能性がありますので、早めに専門家へ相談することをおすすめします。

永住者の子どもでも「特別永住者」になることはありますか?

「特別永住者」は入管特例法に基づく特定の歴史的背景(戦前からの在日韓国・朝鮮人等)を持つ人とその子孫に限られます。永住者の子どもは対象外です。

将来的に、子どもが「永住者」になるにはどうすればいいですか?

「永住者の配偶者等」として1年以上在留し、日本で引き続き居住していれば、特例により永住許可申請が可能です。この場合、素行善良要件や生計要件が免除されるという大きなメリットがあります。

福岡で申請する場合、どこに行けばいいですか?

福岡県(のほか佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県)にお住まいの外国人の方は、福岡出入国在留管理局で申請を行います。当事務所では、福岡出入国在留管理局での在留資格取得や永住許可申請について、書類作成から相談対応までトータルでサポートしております。

まとめ:誕生したお子さまの将来のために、正しい手続きを

永住者の親から生まれた子どもでも、自動的に永住者にはなりません

出生後30日以内に、「永住者の配偶者等」としての在留資格取得申請が必要です。

「出生から30日以内に申請すれば永住者になれる」というのは、誤解されやすい表現です。

将来的には特例により、比較的簡易な要件で永住許可申請が可能になります。

行政書士
河野
(かわの)

特に福岡出入国在留管理局内の永住権許可率は全国で最も低い数値です。慎重に書類を作成する必要があります。福岡・北九州・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄で永住権申請をお考えの方は、ぜひビザ申請サポート福岡 外国人支援センター(国際行政書士 河野尋志)にご相談ください!

今回の解説は以上です。ビザ申請サポート福岡 外国人支援センター(国際行政書士 河野尋志)ではビザ申請を丁寧に!早く!手続き致します。ご不明点があればお気軽にご相談ください。初回ご相談は無料! 福岡を中心に、九州、全国対応が可能で、オンライン(ZOOM、LINE、WeChat、Teamsなど)での面談も対応しております。

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投稿者プロフィール

国際行政書士 河野尋志
国際行政書士 河野尋志
外国人の社員さん達と一緒に企業の取締役として国際業務に取り組んで15年間、多くのインバウンド事業や外国語ツール(多言語ツール)の作成、貿易業務の調整に取り組んできました。行政書士業務を始めてからは様々な在留資格(ビザ)の申請経験も重ねてきました。外国人の皆さんの気持ち、日本の行政の考え方、企業の管理者の立場を考えてサポート致します。どうぞ、お気軽にお問合せください。
●資格:行政書士・通関士有資格者・総合旅行業務・国際ビジネス法務
●個人:1976年生まれ、宮崎県出身、1男2女の父、柔道3段(今は3級くらいの実力)