
(更新者:行政書士 河野尋志)
技術・人文知識・国際業務(技人国・ぎじんこく)ビザは、在留期間の更新回数に制限がなく、家族の呼び寄せができる可能性もあるため、日本で働き続けることを希望する外国人の方々にとって人気の就労ビザ(在留資格)です。
しかし、年々審査が厳しくなっている印象があり、以前であれば許可がおりた場合でも、最近では不許可となることもあります。不安がある場合は、就労ビザ専門の行政書士 河野尋志にお気軽にお問い合わせください。
技術・人文知識・国際業務ビザ(技人国ビザ)を取得するためには?
以下、順番に説明していきます。
【就労ビザ】技術・人文知識・国際業務ビザとは
技術・人文知識・国際業務ビザは
■過去に学んできた知識や、仕事の経験
■自国の文化や言語に関する知識
と関連がある業務であれば取得することができます。
逆に、
※専門知識を必要としない業務
※外国人の方の学歴・職歴や文化などと関連しない業務
ではビザを取得できないので注意が必要です。
また就労制限(従事できない業務)もあります。
具体的には
❶技術(理系)
❷人文知識(文系)
❸国際業務
の3つにかかわる職種であれば就労可能です。以下で解説します。
❶技術(理系)
・CADオペレーター
・システムエンジニア
・WEBデザイナー
・機械工学の技術者
・情報セキュリティの技術者
など
❷人文知識(文系)
・企画・営業・経理・人事
・法務・総務・コンサルティング
・広報・商品開発
・マーケティング
など
❸国際業務
・通訳・翻訳・貿易
・広報・宣伝・デザイナー
・語学学校などの語学講師
・海外取引業務
など
ただし、上記の職種であれば必ず在留資格(ビザ)を取得できるというわけではありません。注意すべきことは様々ありますので、このページで紹介していきます。

河野尋志
2026年4月15日から、所属企業のカテゴリーによっては、就労する外国人に日本語要件が求められることになりました。詳しくは、以下のページで解説しています。
技人国ビザを取得するための要件
技術・人文知識・国際業務ビザを取得するためには、満たすべき要件が大きく分けて以下4つあります。
❶ 学歴(職歴)と業務内容との関連性
❷「学歴」の要件
❸「職歴」の要件
❹ 企業の経営状態と給与水準
それぞれ解説します。
❶ 学歴・職歴と、業務内容との関連性
外国人の方が学んできた専門的な知識や技術、外国人ならではの感受性を活かせる業務内容である必要があります。「学歴・経歴に関係なく誰でもできる業務(単純な労働など)」の場合は不許可になる可能性が高いです。
❷「学歴」の要件
【要件を満たす場合】
●日本の大学以上などを卒業(学士/修士/博士/短期大学士)
※理系、文系によって職種との関連性があるかは専攻科目などが書かれた証明書(成績証明書など)を要確認
●日本の専門学校(専修学校専門課程)以上などを卒業(専門士/高度専門士)
※学んだ内容と職種との関連性があるかは要確認
●海外の大学以上を卒業(ただし「日本の大学卒に相当する」ことを証明する必要があります)
【要件を満たさない場合】
・海外の専門学校を卒業
以下は参考画像です。この画像で示す流れが全てではありませんが、このような流れで技術・人文知識・国際業務ビザを取得することが多いです。
実際には国により教育制度はさまざまですが、この画像では分かりやすくするため高校、専門学校と記載しています。日本の大学を中退しても可能性がある場合とは、日本の専門学校や本国や海外の大学を卒業している場合などです。また、海外の大学を卒業した外国人の方は、日本での教育機関を卒業していなくてもビザが許可される可能性があります。

なお、法務省令で定められているIT告示の試験合格・資格取得している場合は学歴の要件は不要になります。詳しくは以下の記事を参照ください。

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学歴と業務内容との関連性については、以下の技術・人文知識・国際業務ビザの許可・不許可事例をまとめたページが参考になります。
❸「職歴」の要件
「❷ 学歴の要件」を満たせない場合でも、「職歴の要件」を満たせばビザ申請が許可される可能性があります。
●「技術」「人文知識」の分野では10年以上
→大学、高等専門学校、高校、中学校で「専門的な技術や知識」を学んだ期間を含みます
●「国際業務」の分野では3年以上
上記の実務経験(職歴)年数の条件を満たす必要があります。
❹ 企業の経営状態と給与水準
■企業の経営状態が問題ないこと
受け入れ企業(就職する企業など)の経営状態が安定しているかどうかを、申請時に入管(出入国在留管理局)に審査されます。具体的には事業の適法性・安定性・継続性、申請人の専門性との業務内容の関連性・必要性・業務量、採用経緯、今後の計画・見通し、全てにおける信憑性など、です。
■給与水準が日本人と同等かそれ以上であること
同一労働同一賃金が適用され、国籍に関係なく、外国人の方の給与が同様業務を行う日本人社員と同等かそれ以上の給与条件でなければなりません。
技人国ビザで“海外から”外国人材を呼び寄せる方法(動画解説)
外国人材を海外から呼び寄せるためには、在留資格認定証明書交付申請を行う必要がありますが、オンライン申請が超便利です。
- 入国管理局に書類を提出にしにく時間の節約
- 認定証明書が許可(交付)された知らせがメールですぐに分かるので時間が節約できる
- 交付された認定証明書をメールで海外にいる外国人の方に送るだけなので、国際郵便で送る時間と費用を節約できる!
オンライン申請の流れについては、以下の短時間の動画で解説しています。不明点があればお気軽にご相談ください。初回ご相談は無料です!
技人国ビザの「審査にかかる期間」
技人国ビザの申請書類を準備するために時間がかかりますが、申請してから出入国在留管理局での審査期間も長くかかります。以下に、2025年8月から2026年7月の審査期間(全国平均)をまとめました。情報出典:出入国在留管理庁の公式ホームページ

| 期間 | 外国人材を 海外から呼び寄せる 「認定」申請 | 在留期間を延長する 「更新」申請 | 他のビザから 技人国ビザへの 「変更」申請 |
|---|---|---|---|
| 2026年7月 | 49.8日 | 40.8日 | 72.9日 |
| 2026年6月 | 51.4日 | 41.7日 | 56.8日 |
| 2026年5月 | 62.9日 | 46日 | 48.8日 |
| 2026年4月 | 68.7日 | 40.2日 | 45.4日 |
| 2026年3月 | 69.7日 | 35日 | 65.1日 |
| 2026年2月 | 71.8日 | 33.9日 | 51.3日 |
| 2026年1月 | 59.5日 | 39.7日 | 49.8日 |
| 2025年12月 | 64.1日 | 35.1日 | 41.4日 |
| 2025年11月 | 63.2日 | 38.4日 | 41.6日 |
| 2025年10月 | 58.8日 | 39.3日 | 42.1日 |
| 2025年9月 | 57.5日 | 38.4日 | 48.3日 |
| 2025年8月 | 52.6日 | 42.1日 | 54.7日 |

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上記のようにほとんどの場合1ヶ月以上、長い場合は3ヶ月近くかかる場合も十分ありえます。申請書類の準備にかかる期間を合わせると、3〜4ヶ月かかるのが通常だと思います。
専門家にお任せいただければ、準備期間を短くして、審査期間を短縮できる可能性が高いです。
技人国ビザを取得後も注意が必要!
技術・人文知識・国際業務ビザを希望通り取得した後も、注意すべきことは多数ありますが、代表的なものを4つご紹介します。
❶ 単純労働はできない
❷ 業務内容が変更になる場合に注意
❸「副業」には資格外活動許可が必要な場合も
❹ 更新時期に注意
以下、解説致します。
❶ 単純労働はできない
技術・人文知識・国際業務ビザを取得した外国人の方は、原則として単純労働をすることができません。例えば
・コンビニのレジ係、品出し
・飲食店での接客作業
・ホテルのベッドメイキング
は単純労働になります。
単純労働とは、専門知識を必要としない業務です。技術・人文知識・国際業務ビザを取得した外国人の方は、在留資格(ビザ)の申請時に、技術(理系)、人文知識(文系)、国際業務のいずれかの業務で許可を得ているので、許可を得た業務以外の単純労働をおこなうことは認められていない、ということです。
企業へ入社した後に来なわれる新人研修に「単純労働」が含まれている場合でも、事前に出入国在留管理庁に相談しておいた方が無難です。
もし、単純労働を含む業務を希望している場合は「特定技能ビザ」の方が適している可能性もあります。特定技能ビザは、技術・人文知識・国際業務ビザよりも対応できる業務が幅広く、学歴の条件もないため、就労したい企業の選択肢が増える可能性があります。
試験に合格する必要はありますが、就労したい業務内容によっては、特定技能ビザを検討してみると就労できる可能性が広がるかもしれません。
❷ 業務内容が変更になる場合に注意
就労する企業の規模が大きくなればなるほど、定期的(通常は2〜3年おき)に社内で別部署に異動がある可能性があります。異動すること自体は問題ないのですが、問題になるのは業務内容が変更になる場合です。
在留資格(ビザ)の申請時に、技術(理系)、人文知識(文系)、国際業務のいずれかの業務で許可を得ているので「異動した後の業務が、許可をもらったビザの業務内容にあっているかどうか」をしっかり確認する必要があります。
「単純労働」にあたる場合はもちろんダメですが、技術・人文知識・国際業務ビザで許可された範囲内の変更については問題はありません。判断がつかない場合は、入管(出入国在留管理庁)に確認するのが無難です。

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例えば
■「出身国に対する貿易の営業業務」から
→■「出身国からの発注を受けるシステム構築業務」
に異動になった場合を考えてみましょう。
この場合、ビザの更新申請をする際に、業務内容と外国人の方の学歴・職歴が関連しているかどうかを「改めて審査」されることになります。
つまり「更新」の申請ではなく、「変更」の申請と同じような審査をされることになる、ということです。
さらに、審査の結果、不許可になる可能性もあります。不安な場合は、異動になる前に専門家に相談することをおすすめします。
❸「副業」には「資格外活動許可」が必要な場合も
就労した企業の規定で、副業としてアルバイト等が許されている場合でも、アルバイトの内容は技術・人文知識・国際業務ビザで許可された業務内容と同じ範囲でなければなりません。「許可された業務内容と同じ範囲ではない場合」は「資格外活動許可」が必要です。資格外活動許可について詳しくは以下のページをご覧ください。
また「許可された業務内容と同じ範囲」であっても、社長として事業運営したり、自営業をすることもできません。
外国人の方が事業運営して収入を得ることは、技術・人文知識・国際業務ビザでは認められません。事業運営したい場合は「経営管理ビザ」に変更申請する必要があります。
❹ 更新時期に注意
技術・人文知識・国際業務ビザは、在留期間の更新回数に制限がないためか、次の更新申請がいつなのか忘れてしまう外国人の方もいらっしゃるようです。技術・人文知識・国際業務ビザの在留期間は、3ヶ月、1年、3年、5年のいずれかですが、初めてビザ申請する場合は、一般的に「1年」となる場合が多い印象です。3年、5年を許可されるための対策については、以下のページが参考になります。
仮に在留期限を超えてしまった場合、不法滞在になってしまい、明確な法律違反になるため、その後の外国人の方の人生に大きな影響がでる可能性があります。雇用している企業側も「不法就労助長罪」に問われる可能性があり、自分以外にも大きな不利益を与える可能性すらあります。就労している企業に技術・人文知識・国際業務ビザ(就労ビザ)の更新期限を管理してもらうと安心です。詳しくは以下のページで解説しています。
ビザ申請サポート専門の行政書士 河野尋志 事務所では、企業様や外国人の方に対して、更新期限前に念のためにご連絡をさせて頂いておりますので、安心してご依頼いただけます。
ビザ申請の許可の例・不許可の実例
ここでは技術・人文知識・国際業務ビザの「許可」された例、「不許可」だった例を紹介します。外国人の方一人ひとり状況は違いますが、参考にはなると思います。

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【許可例1】 Aさん(中国籍)
●申請内容:在留資格認定証明書交付申請(海外からの呼び寄せ申請)
●就労企業:海外向け広告事業をを営む企業
●業務内容:中国向け広告事業の運営・管理、顧客開拓など
●学 歴:日本の大学卒業
●日本語力:N2
※許可範囲:国際業務
所属する企業の「事業内容を明らかにする資料」や「雇用理由書」を充実させ、申請人の学歴や職歴を証明する資料もしっかり用意して提出しました。更に詳しくは以下の記事をご覧ください。

河野尋志
【許可例】 Bさん(ロシア国籍)
●申請内容:留学ビザから変更申請
●就労企業:システムエンジニアリング企業
●業務内容:システムエンジニア業務全般
●学 歴:ロシアの大学卒業、日本の日本語学校卒業
●日本語力:N2
※許可範囲:技術業務
所属企業は創業4年目で、外国人採用が初めてというだけでなく、正社員として従業員を雇用するのも初めてでしたが、しっかり申請して3年許可を取得できました。

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【許可例】 Cさん(中国籍)
●申請内容:技人国ビザの更新
●就労企業:オンライン通販会社
●業務内容:マーケティング、商品管理など
●学 歴:中国の大学卒業
●日本語力:N2
※許可範囲:人文知識業務
実は、この申請人の方は、技人国ビザで1年許可だったのに、1年間、まったく仕事をしていませんでした。最初にご相談いただいたときに、私は正直なところ、「更新申請しても許可されないだろうな」と考えていました。働くためのビザ(就労ビザ)が1年許可されているのに、その1年、まったく仕事をしていないのであれば、普通に考えて、更新が許可されるはずがありません。しかし、依頼者様のお話を聞くと、働けなかった理由があり、それを証明できる証拠書類がありました。私は依頼者様に、入国管理局に「働けなかった原因」を正直に説明し、「対策」をきちんと伝えることで、許可される可能性がある(もちろん不許可になる可能性もある)ことをお伝えし、ご依頼をいただき、最終的に更新が許可されました。

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【許可例】 Dさん(アメリカ国籍)
●申請内容:教育ビザから変更申請
●就労企業:英会話スクール
●業務内容:英語講師
●学 歴:アメリカの文系大学卒
●日本語力:無し
※許可範囲:国際業務
教育ビザから技人国ビザへのビザ変更申請をご依頼いただき、約1カ月の審査で許可された実例です。「英会話スクールA社様」からのご依頼で、「米国人Bさん」の変更申請のご依頼でした。実は、米国人Bさんは1年前に「教育ビザ」で日本に入国しましたが、当時の雇用企業との契約トラブルで、入国してから1年間、適正に就労できていませんでした。その問題(課題)をどう入国管理局の審査官に理解してもらうか(解決するか)が最重要ポイントでした。
以下では、入管(出入国在留管理局)が公開している情報から、技術・人文知識・国際業務ビザの申請で、不許可になってしまった実例をご紹介します。入管(出入国在留管理局)が公開している情報は、以下のリンクから確認できます。

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【不許可実例1】
人材派遣会社に雇用され、派遣先において、翻訳・通訳業務に従事するとして申請があったが、労働者派遣契約書の職務内容には、 「店舗スタッフ」として記載されており、派遣先に業務内容を確認したところ、派遣先は小売店であり、接客販売に従事してもらうとの説明がなされ、当該業務が「技術・人文知識・国際業務」のいずれにも当たらないため不許可となったもの。
上記は、入管の調査によって「嘘」をついて申請されたことが分かってしまい、不許可になった実例です。入管は、ビザ申請の真偽を確かめるためにしっかりした調査を行います。弊所では誠実にビザ申請しない企業様や外国人の方のご依頼はお受けしておりません。

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【不許可事例2】
声優学科を卒業した者が、外国人客が多く訪れる本邦のホテルとの契約に基づき、ロビースタッフとして翻訳・通訳業務に従事するとして申請があったが、専攻した科目との関連性が認められず不許可となったもの。
上記は、「学歴」の要件を満たさなかったため不許可になった実例です。翻訳・通訳業務は「国際業務」ですが、この外国人の方が学んだ内容は「声優」に関することなので、「学歴」と「業務内容」に関連性がない、という判断になりました。

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【不許可事例3】
専門学校における出席率が70%である者について、出席率の低さについて理由を求めたところ、病気による欠席であるとの説明がなされたが、学校の欠席期間に資格外活動に従事していたことが判明し、不許可となったもの。
滞在状況が悪いという理由で不許可になった実例です。本当に病気による欠席であったのであれば仕方がない、という判断になった可能性もありますが、実際は認められていない活動(資格外活動)をしたことが明確な法律違反にあたるので不許可は仕方がない状況です。
留学生であればご存知の通り、留学ビザの場合、アルバイトは1週間28時間以内と定められています。このルールを守らずに不許可になる事例は実際によくあります。留学生自身が何時間働いたかを忘れてしまうこともありますが、入管から調査された時のことを考えて、1週間の労働時間をしっかり把握することは非常に重要です。
不許可になってしまったときの対応
まず最初にビザを申請する段階で、不許可にならないよう学歴・職歴と就労業務の関連性などをしっかり確認することが最も重要です。最初が肝心ですので、不安がある際はビザ申請サポート専門の行政書士 河野尋志 事務所にお気軽にご相談ください。
仮にご自身でビザ申請して不許可になってしまった場合は、入国管理局に不許可の理由を確認して、できる範囲で対処する以外に方法がありません。嘘をつくなど不誠実にビザ申請した場合は、入国管理局にしっかり記録されていますので、不利になることはあれ、有利になること絶対にありません。

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誠実にビザ申請したにも関わらず不許可になってしまった場合は、入国管理局に不許可の理由をしっかり確認し、対策を立てれば許可される可能性も十分にあると思います。例えば、申請書類を追加したり、もしくは別の在留資格を申請する、などです。お困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。初回ご相談は無料です。
「技人国ビザ」と「特定技能ビザ」の違い
技人国ビザで外国人材を雇用する場合、「特定技能ビザ」との違いを理解しておくことも非常に重要です。その理由は、本来であれば特定技能1号(ブルーカラー領域での就労)であるべき業務内容であるにもかかわらず、技人国ビザ(ホワイトカラー領域)で申請し、許可を得ているケースが問題となっているためです。
出入国在留管理庁は対策として、「更新申請」の際に業務内容を確認し、技人国ビザに該当しない場合は、更新を認めない(不許可にする)という対応を行い、特に2025年からは厳しい審査が行われている印象です。
企業としては、もし技人国ビザの更新申請が不許可となってしまった場合、その外国人材を雇用し続けることができなくなる可能性が高くなります。そうならないためにも、最初の申請から「技人国ビザ」と「特定技能ビザ」の違いを近いし、適正な就労ビザを取得しておくことが最も安心できる対策です。
以下では、「技人国ビザ」と「特定技能ビザ」の違いについて、出入国在留管理庁が公表している資料を基に、情報を表にまとめてみました。情報出典:出入国在留管理庁「在留資格関係→就労関係→その他」
「許可される活動内容(業務内容)」と「許可される基準」
| 技術・人文知識・国際業務 | 特定技能1号 | 特定技能2号 | |
|---|---|---|---|
| 活動内容(業務内容) | ●自然科学の分野又は人文科学の分野に属する技術又は知識を要する業務 ●外国の文化に基盤を有する思考又は感受性を必要とする業務(国際業務) | ●特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務 | ■特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務 |
| 許可基準 (学歴・職歴、日本語能力等) | ●大卒程度又は実務経験10年以上(国際業務に従事する場合は、3年以上) | ●技能水準 特定技能1号評価試験合格等 ●日本語能力水準 日本語能力試験N4以上合格 等(分野によってはN3以上合格等が必要) | ■技能水準 特定技能2号評価試験合格等 ■日本語能力水準 日本語能力N3以上合格が必要(漁業及び外食業分野) |
技人国ビザで「想定される主な活動」
| 技術・人文知識・国際業務 | 特定技能1号 | 特定技能2号 | |
|---|---|---|---|
| 宿泊業(ホテル・旅館) | ●フロント ●企画・広報 | ●フロント ●企画・広報 ●接客 ●レストランサービス業務 | ■複数の従業員を指導しながら行うフロント ■企画・広報 ■接客 ■レストランサービス業務 |
| 外食業(飲食店) | ●複数店舗の店舗管理 ●店舗経営 ●企画業務 | ●飲食物調理 ●接客 ●店舗管理 | ■飲食物調理 ■接客 ■店舗管理 ■店舗経営 |
| 工業製品製造業 | ●設計 ●プログラミング ●技術開発 | ●製造工程・組立工程の作業 | ■複数の作業員を指導しながら行う製造工程・組立工程の作業 ■工程管理 |
| 自動車整備業 | ●整備士・整備工の指導監督 ●自動車整備主任者 | ●自動車の日常点検整備等の基礎的な業務 | ■他の要員への指導を行いながら行う自動車の日常点検整備等の一般的な業務 |
| 建設業 | ●建築設計 ●設計監理 ●建築積算 | ●指導者の指示・監督を受けながら行う土木作業等 | ■複数の建設技能者を指導しながら行う土木作業等、工程管理 |
技人国ビザ申請のまとめ
このページで何度も同じことを書いていますが、技術・人文知識・国際業務ビザの申請で最も重要なのは、学歴・職歴と就労業務との関連性です。
技術・人文知識・国際業務ビザは在留期間の更新回数の制限がなく、家族の呼び寄せができる可能性もある在留資格(ビザ)であるため、日本で働き続けたい外国人の方々にとって人気であるだけに、嘘をついてでも取得したいと思う人もいるので、その影響もあってビザ審査が年々厳しくなっていると感じます。大切なのは、誠実に、客観的に(誰が見ても事実だと分かるように)、学歴・職歴と就労業務との関連性を説明できる資料を作成することです。

河野尋志
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以下では、技術・人文知識・国際業務ビザに関連する情報をまとめています。
永住権の再申請は「不許可理由の分析」が最も重要|福岡の行政書士が解説
永住権申請の保険・年金・税金のルールとは? 福岡の行政書士が解説
永住権を申請する際の「交通違反」の影響と対策|福岡の行政書士が解説
子どもを外国から日本に呼び寄せる方法|福岡の行政書士が解説
帰化申請と永住ビザ申請の必要年数まとめ|福岡の行政書士が解説
資格外活動許可について
「就労資格証明書」とは|福岡の行政書士が解説
(採用担当者向け)外国人採用における労働条件通知書、雇用契約書を作る際の注意点
「在留カード」の氏名を漢字にする方法とその確認方法
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かわのひろし
ビザ申請サポート専門
行政書士 河野尋志 事務所 所長
著者プロフィール
企業の取締役として外国人の社員さんと一緒に国際業務に取り組んで15年間、多くのインバウンド事業や外国語ツール(多言語ツール)の作成、貿易業務の調整に取り組んできました。行政書士業務を始めてからは、様々な在留資格(ビザ)の申請経験も重ねてきました。外国人の皆さんの気持ち、日本の行政の考え方、企業の管理者の立場を考えてサポート致します。どうぞ、お気軽にお問合せください。
●資格:行政書士・通関士有資格者・総合旅行業務・国際ビジネス法務
●個人:宮崎県出身、1976年生まれ、1男2女の父、柔道3段(今は3級くらいの実力)

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