2025年4月に、就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)を持つ中国人の男性(依頼者様)から家族滞在ビザで奥さんと子ども2人の呼び寄せ(在留資格認定証明書交付申請)のご依頼をいただき、2025年5月26日にオンライン申請し、約3週間後の2025年6月17日にメールで許可通知(交付通知)をもらいました。
このページでは、短期間で家族滞在ビザが許可された理由について解説します。(家族滞在ビザの審査をするのは入国管理局なので、私がこのページで書く内容は、私の経験を基にした予想です) 
先に結論を書くと、短期間で許可された理由は、入国管理局の審査官がもつ疑問点や心配する点について、全てを説明する書類を揃えて申請したからだと考えています。

行政書士
河野
(かわの)

私が主に対応している福岡出入国在留管理局管内(福岡・北九州・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄)でも、家族滞在ビザのご相談は多いです。

家族滞在ビザの申請で不明点があれば、お気軽にご相談ください。初回ご相談は無料、オンラインでも面談にも対応しています。

目次

[2025年の実例]中国から家族を呼び寄せる認定証明書が、3週間で許可された理由を解説

短期間で許可された理由は、入国管理局の疑問点に答え、心配な点を説明したから

家族滞在ビザの申請が3週間という短期間で許可された理由は、入国管理局の審査官が「疑問に思うだろうと予想される点」にしっかり答え、「心配すると思われる点」を細かく説明したからだと考えています。

疑問に答え、心配を解消するためには、通常求められる必要書類だけでは足りないので、依頼者様と相談したうえで、以下のような書類を提出しました。なお必要書類については、出入国在留管理庁公式ホームページで確認できます。

申請書類一覧

必要書類

  • 在留資格認定証明書交付申請書(オンライン申請)
  • 写真データ
  • 結婚証明書
  • 申請人のパスポート、身分証明書
  • 扶養者の、在職証明書

補足・追加資料

  • 家族の写真
  • 扶養者の、マイナンバーカード
  • 扶養者の、健康保険被保険者証
  • 扶養者の、住民票
  • 扶養者の、履歴書
  • 建物賃貸借契約書
  • 賃貸物件の部屋の写真
  • 扶養者の職業及び収入を証する文書
  • 扶養者の、労働条件通知書
  • 扶養者の、給与明細(4/11入社〜4/30締め)
  • 扶養者の、賃金台帳(4/11入社〜4/30締め)
  • 扶養者の、預貯金通帳の写し、預貯金通帳への振込証明
  • 扶養者の、資産を証明する書類
  • 申請人が在職している会社からの推薦状
  • 申請理由書(扶養者からのもの)
  • 内見した賃貸物件のリスト

理由書と証拠資料で審査官がもつ疑問に答え、心配を解消

入国管理局の審査官の疑問点に答え、心配する点を説明するためには、理由書と、証拠資料が必要です。理由書(画像参照)は以下の内容で提出しました。個人情報が多いので全てをお見せすることはできません、参考までにご覧ください。

行政書士
河野
(かわの)

私は、もともと雑誌制作会社で取材記者をしていましたので、インタビューして、文章にまとめることは得意です。理由書や推薦状の作成に不安があれば、私にお任せください。

(疑問)なぜ日本に家族を呼びたいか

「なぜ日本に家族を呼びたいか」については、私が初回の面談ですべての依頼者様に必ず確認するポイントです。家族滞在ビザでは資格外活動許可を取得すれば、週28時間は就労できるため、場合によっては「働かせるために家族を日本に呼ぶのでは」と入国管理局に疑われます。今回の理由書でも、働かせるために家族を日本に呼ぶのではないことを、しっかり説明しました。

資格外活動許可について詳しくは、以下のページで解説しています。

(疑問)離婚しているのはなぜ?

今回の依頼者様は一度離婚して、同じ女性と再婚していました。このことは結婚証明書と、子どもの出生証明書を見れば、必ず疑問に思われる点だと考えたので、入国管理局に質問される前に、理由書に経緯を書きました。

(心配)安定した仕事があり、収入を得ているか?

家族滞在ビザが許可されるための絶対条件は、呼び寄せる外国人(依頼者様)が就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)を持って仕事して、しっかり収入を得ていることです。

通常は、住民税の課税・納税証明書を提出することで年収を証明しますが、課税・納税証明書は一定の期間、日本で納税していないと発行されません。依頼者様は2025年4月に日本に来たばかりで、すぐにでも家族滞在ビザを申請したい、というご希望があったので課税・納税証明書は取得できませんでした。

そのため、安定した仕事があり、収入を得ていることの証明として、●職業及び収入を証する文書、●労働条件通知書、●直近の給与明細、●賃金台帳、●所属会社からの推薦状を提出しました。

(心配)家族で住む場所を確保しているか?

依頼者様は2025年4月に日本に来たばかりで、2025年5月26日に家族滞在ビザの認定申請を行ったため、入国管理局から「家族4人で住む場所を確保できているか」を証明する資料を追加書類で求められる可能性がある、と考えました。

追加書類の提出を求められると、審査期間が長くなるため、求められる前に、●賃貸借契約書、●部屋の写真、●住民票を提出しました。

(心配)家賃が高いので、滞在費が足りないのでは?

実は、依頼者様が契約した賃貸物件の毎月の家賃は、毎月の給料の50%以上でした。

依頼者様は、是非とも子どもを入学させたい学校があり、そのためには指定された校区に住む必要がありました。わざわざ高い家賃の物件を選んで契約した訳ではなく、しっかりした理由があることを理由書で説明しました。また、依頼者様はある程度資産があったため、家族滞在ビザを申請する前に中国から日本の銀行口座にある程度の金額を振り込みして、そのことを●預貯金通帳の写し、●預貯金通帳へ振込を証明する書類、●資産を証明する書類を提出することで証明しました。

もちろん、いつまでも母国にある資産に頼って生活する訳ではないことも理由書に記載しました。

(心配)子供の教育はできるか?

上記の通り、「入学させたい学校」があり、その学校に事前に連絡して、外国人の子供が入学しても心配ないことを確認していましたので、そのことを理由書に記載しました。

補足資料で家族の関係を伝える。資産があれば更に良い

家族の写真

通常、家族滞在ビザの申請では、家族の写真は求められません。私は入国管理局はAIが審査しているのではなく、人間である審査官が審査していることを意識しています。単に文字だけの書類を提出しても、「家族」をイメージしてもらうことはできません。「大切な家族」を日本に呼びたいという思いをできるだけ伝えるために、家族で撮った写真を提出することをおすすめしています。

資産を証明する書類

家族滞在ビザの申請では、資産(貯金、金融商品、不動産など)の資料は必要書類ではありません。ただ、「収入を証明する書類」は必要書類です。ということは、家族が日本に滞在するための「お金」があることを証明する必要があります。

もちろん、就労ビザで日本に住んでいるので働いて収入を得ていることは大前提の条件ですが、資産は無いよりもあった方が良いに決まっています。万が一、一時的に収入を得られない状態になっても、資産でまかなうことができるからです。私は、もし依頼者様が貯金などの資産があれば、入国管理局に提出することをおすすめしています。

家族滞在ビザと貯金の関係について詳しくは、以下のページで解説しています。

まとめ:家族滞在ビザが短期間で許可される方法

家族滞在ビザの申請が3週間という短期間で許可された理由は、上記のように、入国管理局の審査官が「疑問に思う点」に答え、「心配すると思われる点」をしっかり説明したからだと考えています。

日本に家族を呼びたい理由、安定した収入があるかどうか、家族で住む場所はあるか、子どもの教育についてなど一般的な内容はもちろん、それぞれの家族の事情をふまえて、審査官の立場であれば「この点を疑問に思う」「この点を心配するはず」という内容を予想し、その全てを申請書類で説明できれば、短期間で許可されることが可能です。

家族滞在ビザの手続きの流れ

初回の無料相談(2025年4月中旬)

もともと、この依頼者様の就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)の認定証明書申請(COE申請)をご依頼いただいていましたので、その流れで家族滞在ビザもご依頼いただきました。

就労ビザで家族を呼び寄せる手続きについてビザ専門の行政書士が解説

認定証明書申請(COE申請)について詳しくは、以下のページで解説しています。

STEP
1

賃貸物件を一緒に探しました(2025年4月中旬〜5月上旬)

弊所では、賃貸物件を一緒に探すサポートにも対応しています。今回は、外国人が賃貸物件を借りることは簡単ではないことを依頼者様が知っていたため、事前にお願いされていました。
今回の依頼者様の場合も、一緒に賃貸物件を探して、3件申し込みをして断られました。結局、外国人の名義では住みたい賃貸物件が契約できなかったため、就労している企業にお願いして、法人契約にしてようやく賃貸物件を契約することができました。
日本では、「外国人に賃貸物件を貸したくない」と考える物件オーナーや賃貸物件管理会社はまだまだたくさんあります。更に、「日本人の連帯保証人」がいないと契約できない賃貸物件も少なくありません。
今回の依頼者様が契約した賃貸物件の家賃は高いのですが、わざわざ家賃が高い物件を選んで契約したわけではなく、家賃が高い物件しか契約できなかったことを証明するために、●内見した賃貸物件のリストを入国管理局に提出して、事情を理由書で説明しました。

STEP
2

書類収集と作成(2025年5月中旬)

ようやく賃貸物件を契約した後に、必要書類と、追加・補足書類を作成・収集しました。

なお、インターネット上には、中国人が家族滞在ビザを申請する場合は「結婚証明書や出生証明書の公証書」が必要、という情報もありますが、実際は「絶対に必要」ではありません。事前に入国管理局にも確認しましたが「公証書を追加で求める場合がある」という回答でした。

今回の依頼者様の場合は、入国管理局から追加書類として公証書を求められたら提出する、という方針で家族滞在ビザを申請し、公証書を提出しなくても許可されました。

家族滞在ビザの必要書類についてビザ専門の行政書士が解説
STEP
3

家族滞在ビザの認定証明をオンラインで申請

家族滞在ビザの在留資格認定証明書交付申請(COE申請)を、オンランで行いました。オンライン申請した後は、以下のような受付完了メールが届きます。ご自身でオンライン申請を行う場合は、出入国在留管理庁ホームページの説明をご覧ください。

「認定証明書」の申請を紙で提出すると、紙の「認定証明書」が発行されるため、海外の配偶者や家族に郵送する手間と費用がかかります。オンライン申請であれば電子版の「認定証明書」をメールで送るだけでOKです、絶対におすすめです。

海外からご家族を日本に呼び寄せるためのオンライン申請については、以下の短時間の動画でも説明しています。

STEP
4

家族滞在ビザ認定証明の許可通知をメールで受信

2025年5月26日にオンライン申請し、約3週間後の2025年6月17日にメールで許可通知(交付通知)をもらいました。通知画面は以下の画像を参照ください。このメールが「認定証明書」になります。

なお、就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)を持つご主人が5年許可だったため、家族滞在ビザで呼び寄せたご家族も5年(正確には4年10ヶ月)を許可されました。

STEP
5

査証(VISA)を取得

メールの「認定証明書」をご家族に転送し、「認定証明書」を持って現地の日本領事館で査証(VISA)申請を行い、問題なく査証(VISA)が発給されました。

日本領事館で発給される査証(VISA)は、以下の画像のように、パスポートに貼り付けられます。

上記の査証(VISA)と、家族滞在ビザの「認定証明書」を持って、日本の空港で入国審査を受ければ、家族滞在ビザの在留カードが発行されます。

日本の主要な空港(成田空港、羽田空港、関空空港、札幌空港、セントレア空港、福岡空港など)では、入国審査を受けた後、その場で家族滞在ビザの在留カードが発行されます。もし、空港で在留カードが発行されない場合でも、後日、入国管理局で手続きすれば在留カードが取得できます。

STEP
6

家族滞在ビザのよくある質問(FAQ)

家族滞在ビザで日本に呼び寄せできる家族の範囲は?

「配偶者」および「未成年かつ扶養する必要がある子ども」だけが対象で、親や兄弟、親戚は対象外です。また、配偶者は法的に有効な婚姻関係があることが前提で、事実婚は認められません。子どもは、養子でもOKです。

家族滞在ビザが許可される確率は?

外国から、配偶者や子どもなど外国人を日本に呼び寄せる「認定証明書」が許可される確率は約90%です。10人に1人は不許可になります。これを少ないと考えるか、多いと考えるかは申請する人の状況次第です。

「認定証明書」の許可率については、以下の短時間の動画でも解説しています。

在留資格認定証明書(COE)は、申請してからどのくらいで結果が出ますか?

一般的には2カ月から3カ月です。詳しくは、以下のページで解説しています。

ただし、行政書士など専門家に依頼し、しっかりした申請書類を整えれば、短期間で許可される可能性もあります。

COEの有効期間は?

在留資格認定証明書(COE)の有効期限は、発行日から3カ月間です。この期間内に現地の日本大使館・領事館で査証(VISA)を取得し、入国する必要があります。なお、査証(VISA)の有効期限も3カ月間です。

家族滞在ビザが不許可になる理由は?

家族滞在ビザが不許可になる理由は、例えば、以下のような状況が考えられます。

  • 経済的支援が確認できない(収入が足りない)
  • 呼び寄せ対象者との関係性の証明が不十分(夫婦関係、親子関係を証明できない)
  • 家族の滞在予定先が確保されていない(住む場所が狭すぎる、家族が一緒に住まない、など)
  • 書類の不備や偽造

家族滞在ビザの申請で不明点があれば、お気軽にご相談ください。初回ご相談は無料、オンライン面談にも対応しています。

不許可になった場合、再申請するときの注意点は?

不許可になった理由をしっかり確認し、理由を改善できることを証明する資料(例えば、収入証明の強化、夫婦関係・親子関係の証明書類)を添付し、さらに理由書を提出することをおすすめします。

家族を日本に呼び寄せた後に、別居してしまったら?

家族滞在ビザの大前提の条件は、「実態ある家族関係の継続」です。もし、合理的な理由もなく、家族と別居している場合、嘘をついて家族滞在ビザを取得したとみなされる可能性があり、そうなると在留資格(ビザ)が取消になるリスクがあります。

在留資格(ビザ)が取消になる場合について詳しくは、以下のページで解説しています。

海外で発行された書類は、日本語に翻訳する必要がありますか?

入国管理局に提出する書類は、原則として全ての外国語の書類に日本語訳を添付する必要があります。ただ、実務上は、英語の書類は翻訳しなくても問題ありません。

家族滞在ビザで提出する外国の書類に、アポスティーユは必要ですか?

中国の「公証書」と同じく、アポスティーユも「絶対に必要」ではありません。ただし、場合によって、入国管理局から求められる可能性はあります。不安がある場合は、事前にアポスティーユを取得しておくことをおすすめします。

アポスティーユについて詳しくは、以下のページで解説しています。

最後に:プロの行政書士に家族滞在ビザの申請を依頼するメリット

家族滞在ビザの許可率アップ

ビザ専門の行政書士であれば、そのご家族の事情に合わせて、許可されるために何が必要なのかを理解しているので、外国人の方が自分で申請する場合よりも、許可される確率を上げることができます。また、良心的な行政書士であれば、不許可になることが分かっている申請を受任することはありません。弊所の場合も、不許可になる可能性が高い場合は、他のビザに変更する、期間をおいて申請する、などをご提案しています。

※なお、当然ですが、不許可になるビザを、嘘をついて(虚偽申請をして)許可されるようにするサポートは一切お断りします。弊所では、誠実に、正直にビザ申請をして、長く日本で住み続けたいという外国人の方だけをサポートいたします。

スピードアップ

無駄なく、必要と思われる書類のみを用意し、申請書類を提出するまでの時間をできるだけ早くできます。家族滞在ビザの認定申請をする場合、外国人の方としては1日も早く家族を日本に呼び寄せたいとお考えだと思います。弊所では、できるだけ早く申請書類を作成・収集し、家族と住むまでの期間を1日でも早くすることができます。過去、ご相談いただいてから最短で1週間で申請した経験もあります。お急ぎの場合はお電話(092-407-5953)でご連絡ください。

審査期間を短縮

入国管理局から追加書類を求められると審査期間が長引きます。ビザ専門の行政書士であれば、「この問題を説明するためには、入国管理局からこの証明書類を求められるので、どの書類を準備するべきか」を知っています。事前に入国管理局の疑問に答えられる申請書類を準備することで、追加書類を求められる可能性をできるだけ低くして、審査期間を短縮できます。

また、申請書類を「分かりやすく整える」ことも重要です。申請書類はA4サイズ、片面印刷で提出するべきことは出入国在留管理庁のホームページに書いてありますが、「横向きの書類と、縦向きの書類を、どの方向に向けて統一するべきか」を知っている外国人の方は少ないでしょう。ビザ専門の行政書士はそこまで細かい部分にもこだわります。入国管理局の審査官も人間です。書類は分かりやすい方が良い、入国管理局の立場に立って書類を作ってくれる方が助かるに決まっていますし、その方が審査期間が短くなるに違いありません。

家族滞在ビザの申請に疑問点、心配な点があれば弊所にご相談ください。

国際行政書士
河野(かわの)

今回の解説は以上です。弊所ではビザ申請を丁寧に!早く!手続き致します。ご不明点があればお気軽にご相談ください。初回ご相談は無料! 福岡を中心に、九州、全国対応が可能で、オンライン(ZOOM、LINE、WeChat、Teamsなど)での面談も対応しております。

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河野(かわの)

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投稿者プロフィール

国際行政書士 河野尋志
国際行政書士 河野尋志
外国人の社員さん達と一緒に企業の取締役として国際業務に取り組んで15年間、多くのインバウンド事業や外国語ツール(多言語ツール)の作成、貿易業務の調整に取り組んできました。行政書士業務を始めてからは様々な在留資格(ビザ)の申請経験も重ねてきました。外国人の皆さんの気持ち、日本の行政の考え方、企業の管理者の立場を考えてサポート致します。どうぞ、お気軽にお問合せください。
●資格:行政書士・通関士有資格者・総合旅行業務・国際ビジネス法務
●個人:1976年生まれ、宮崎県出身、1男2女の父、柔道3段(今は3級くらいの実力)