特定技能ビザなどビザ専門の行政書士が解説

はじめに|この記事で分かること

特定技能ビザで日本で働く外国人材から、「家族を日本に呼びたい」というご相談をいただきます。しかし、特定技能の在留資格には1号と2号があり、それぞれ家族の帯同に関して取り扱いが違います。

この記事では、以下のような疑問に答えます。

  • 特定技能1号で家族を呼ぶことはできるのか?
  • 特定技能2号で家族を呼べる条件とは?
  • 例外的に認められるケースはあるのか?
  • 家族を呼ぶために必要な手続きは?
  • 行政書士に依頼するメリットは?
行政書士
河野
(かわの)

私にご依頼が多い福岡出入国在留管理局管内(福岡・北九州・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄)でも、特定技能ビザの外国人材が急増しており、家族と一緒に日本で暮らしたい、とお考えの外国人の方々が増えています。
皆さんの疑問にお答えします。

特定技能ビザ2号は「家族滞在ビザ」で呼び寄せ可能! 1号は例外的にOKな場合あり

特定技能とは?1号と2号の基本的な違い

特定技能ビザとは、日本の特定の分野の人手不足を補うため、外国人材に就労してもらう在留資格(ビザ)です。2025年5月現在で、以下の2種類があります。

種別特徴在留期間家族の帯同
特定技能1号
(16分野)
初級レベルの技能・試験合格が必要最大5年原則不可
特定技能2号
(11分野)
特定技能1号から、更に熟練した技能を持つ者が対象更新可能・無期限可能(家族滞在ビザ)
行政書士
河野
(かわの)

家族滞在ビザで、母国から家族を呼び寄せするためには、特定技能2号の在留資格(ビザ)を取得する必要があります。

特定技能1号では家族の呼び寄せは原則できません

なぜ家族帯同ができないのでしょうか?

特定技能1号は、深刻な人手不足に対応するために導入された制度です。制度設計上、以下の特徴があります。

特徴説明
就労目的特化型日本語・技能試験に合格した外国人を、即戦力として受け入れる制度
期間限定(通算5年)永住や長期定住を前提とせず、必要な労働力を補うことが目的
原則的には、単身生活基盤の形成を前提としないため、家族帯同を制度的に想定していない

これらの特徴から、「家族を呼び寄せること」は本制度の趣旨に合致せず、在留資格「家族滞在」の適用対象外とされています。

出入国在留管理庁の公式ホームページ「特定技能制度に関するQ&A」にも、以下のように明記されています。

家族と一緒に来日したいのですが、家族の帯同は認められますか。

「特定技能1号」では、家族の帯同は認められていません。「特定技能2号」では、家族の帯同(在留資格「家族滞在」)が認められます。

特定技能1号で、例外的に家族と生活できる場合あり

特定技能ビザ1号を持つ外国人材は原則的に家族を呼び寄せできませんが、例外的に、家族が在留できる可能性があります。以下に代表的な例を示します。

既に「家族滞在ビザ」で家族が日本に在留している場合

出入国在留管理庁の公式ホームページ「特定技能制度に関するQ&A」にも下記のように明記されています。

「留学」から「特定技能」に変更許可された場合、配偶者や子どもの在留資格「家族滞在」はどうなりますか。

「特定技能1号」では家族の帯同は認められませんが、例えば、留学生の配偶者や子どものように、すでに「家族滞在」の在留資格で本邦に在留している場合には、在留資格「特定活動」への変更が認められる場合があります。
 なお、「特定技能2号」では家族の帯同(在留資格「家族滞在」)が認められます。

その他の例外的なケース

例外ケース解説
配偶者や子が既に日本に中長期で在留している配偶者が「留学」や「技能実習」などで在留している場合など。
本邦で出生した子ども出生後30日以内に「特定活動」や「家族滞在」への変更手続きが必要。60日を超えて日本に滞在するとオーバーステイになります。
人道上の理由がある場合病気や身寄りがないなど、特別な事情を個別に立証する必要があります。
行政書士
河野
(かわの)

上記は、あくまで例外なので、必ず許可される保証はありません。入国管理局による個別審査で許可されるかどうかが決まります。事実関係の立証や補足資料が不十分であれば、不許可となるリスクがあります。不明点があれば専門家にご相談ください。

また、短期滞在ビザであれば最長90日間、家族を日本に呼び寄せることができます。詳しくは以下のページをご覧ください。

特定技能2号では家族の呼び寄せOK

改めて「特定技能2号」とは?

特定技能2号ビザは、特定技能1号から続くビザで、熟練した技能を有し、長期的に我が国に貢献しうる外国人材を対象とした在留資格(ビザ)です。2023年以降、対象分野が大幅に拡大され、今後の人材定着政策の柱と位置付けられています。

特定技能1号との主な違い
無期限の在留が可能(更新制)
家族の帯同が許可される
永住許可のカウント対象になる

家族を呼び寄せ可能な「家族滞在」が認められる

特定技能2号に該当する外国人材は、家族滞在ビザの対象者として扱われます

呼び寄せ可能な家族の範囲

  • 配偶者(法律上の婚姻関係にある者)
  • 子(実子・養子を含む)

審査に必要な基本条件

要件説明
生計維持能力日本での収入や雇用条件に基づいて生活費を十分に支弁できること
身元保証能力配偶者・子の生活を保障する責任を申請人が持てること
続柄の証明戸籍謄本、婚姻証明書、出生証明書などの提出が必要

書類の例(配偶者を呼ぶ場合)

  • 在留資格認定証明書交付申請書
  • 婚姻証明書(公的機関発行・翻訳付)
  • パスポート・写真
  • 在職証明書・収入証明(雇用契約書、課税証明等)

家族滞在ビザについて詳しくは、以下のページをご覧ください。

家族呼び寄せ後の在留資格(ビザ)と活動内容

呼び寄せた配偶者や子どもは、「家族滞在」ビザとなり、原則として就労はできませんが、配偶者が資格外活動許可を取得すれば、週28時間以内のアルバイトが可能になります。

(補足)特定技能2号は永住許可の「在留期間カウント対象」になります

永住許可の申請要件には、原則として「10年間の継続的在留」が必要とされています。特定技能2号「カウント対象」として扱われています。

永住許可の主な条件(該当箇所)

要件内容
素行が善良であること犯罪歴・法令違反がない
独立した生計があること安定した職業と収入がある
・引き続き10年以上日本で在留していること
・直近の5年間「就労ビザで働いていること
・特定技能1号は「10年以上日本で在留していること」の期間に含まれます
・特定技能2号は「就労ビザで働いていること」の期間に含まれます
行政書士
河野
(かわの)

例えば、特定技能1号で5年間就労し、特定技能2号で5年間就労すれば、合計10年間になるので永住許可申請できる可能性があるということです。特定技能ビザからの永住申請について詳しくは、以下のページをご覧ください。

行政書士に依頼するメリットとは?

特定技能制度における家族帯同の審査は、法的根拠が複雑で、例外申請には高い専門性が求められます。

私にご依頼いただくメリット

  • 入管実務に精通した行政書士が対応します
  • 特定技能・家族滞在の審査要領に基づく書類作成を代行いたします。
  • 福岡出入国在留管理局管内(福岡・北九州市・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄)を中心に対応しています
  • 不許可リスクを抑えるための立証書類の補強とアドバイスが可能です。
行政書士
河野
(かわの)

どうぞ、お気軽にご相談ください。初回ご相談は無料!

よくあるご質問と答え(FAQ)

特定技能1号でも配偶者や子どもを日本に呼べませんか?

原則として呼べません。在留資格「家族滞在」は特定技能1号には認められていません。ただし、配偶者や子がすでに他の在留資格で日本に滞在している場合や、日本で生まれた子どもなど特別な事情がある場合は、例外的に「特定活動」などでの在留が認められる可能性があります。

特定技能2号に変更したら、すぐに家族を呼び寄せできますか?

基本的に可能です。ただし、呼び寄せには以下の要件を満たす必要があります。

  • 安定した収入(世帯維持が可能な金額)
  • 配偶者・子との関係性を示す証明書類(婚姻証明書、出生証明書など)
  • 日本での住居が確保されていること

書類不備や立証不足があると、不許可になる可能性もあるため注意が必要です。

家族滞在で来日した配偶者は働けますか?

原則として就労できませんが、「資格外活動許可」を取得すれば週28時間以内のアルバイト勤務が可能です。

子供が日本で生まれた場合は、どのような手続きが必要ですか?

日本で子供が生まれた場合、申請しないで60日を超えて日本にいた場合はオーバーステイになります。60日以上日本に滞在するのであれば、必ず、生まれてから30日以内に入国管理局に申請してください。
通常は「特定活動」または「家族滞在」で申請します。

どのくらいの収入があれば家族を呼び寄せられますか?

明確な金額基準は公表されていませんが、生活保護基準以上の収入が目安とされます。配偶者と子1人を扶養する場合、年間約300〜350万円以上の安定収入が望ましいとされています。家族滞在ビザの年収については、以下の短時間の動画でも解説しています。

家族を呼ぶための手続きはどのくらい時間がかかりますか?

在留資格認定証明書の交付には、標準で1〜3か月程度かかります。その後、海外の日本大使館でビザを取得し、来日という流れです。全てを含めると、で2〜4か月を見込むのが一般的です。
例えば、福岡に家族を呼び寄せるための手続きや入国管理局の家族滞在ビザの審査期間について詳しくは、以下のページをご覧ください。

家族が来日後に在留資格変更や更新はできますか?

可能です。家族滞在ビザは1年または3年での更新が一般的です。配偶者が離婚や就労希望などで状況が変わる場合は、在留資格変更(例:定住者、就労資格)も検討が必要です。

福岡に住んでいますが、どこに申請すればいいですか?

福岡出入国在留管理局で申請を行います。地域によって予約制や持参書類が異なる場合がありますので、事前確認が必要です。

まとめ|特定技能で家族を呼び寄せるには計画性が必要

在留資格家族帯同の可否注意点
特定技能1号原則不可例外申請は困難。事実関係の立証が必要。
特定技能2号可能生計維持能力、家族関係の証明が必要。

家族を呼ぶには、特定技能2号への移行を見据えた中長期的な計画が鍵です。

国際行政書士
河野(かわの)

今回の解説は以上です。弊所ではビザ申請を丁寧に!早く!手続き致します。ご不明点があればお気軽にご相談ください。初回ご相談は無料! 福岡を中心に、九州、全国対応が可能で、オンライン(ZOOM、LINE、WeChat、Teamsなど)での面談も対応しております。

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投稿者プロフィール

国際行政書士 河野尋志
国際行政書士 河野尋志
外国人の社員さん達と一緒に企業の取締役として国際業務に取り組んで15年間、多くのインバウンド事業や外国語ツール(多言語ツール)の作成、貿易業務の調整に取り組んできました。行政書士業務を始めてからは様々な在留資格(ビザ)の申請経験も重ねてきました。外国人の皆さんの気持ち、日本の行政の考え方、企業の管理者の立場を考えてサポート致します。どうぞ、お気軽にお問合せください。
●資格:行政書士・通関士有資格者・総合旅行業務・国際ビジネス法務
●個人:1976年生まれ、宮崎県出身、1男2女の父、柔道3段(今は3級くらいの実力)