
本記事でわかること
- 「退去強制」「出国命令」「在留特別許可」の違い
- 各制度の上陸拒否(再入国禁止)期間一覧
- 在留特別許可の許可・不許可事例
- よくある質問(FAQ)への回答

河野
(かわの)
私にご相談が多い福岡出入国在留管理局内(福岡・北九州・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄)でも、実刑を受けた外国人の方から退去強制・出国命令・在留特別許可について問い合わせがあります。以下で回答いたします。
- 1. 退去強制とは
- 1.1. 退去強制の定義と法的根拠
- 1.2. 退去強制手続の流れ
- 1.3. 退去強制後の再入国制限(上陸拒否期間)
- 2. 出国命令とは
- 2.1. 出国命令制度の概要
- 2.2. 退去強制との違い
- 2.3. 出国命令の対象となる条件
- 2.4. 出国命令の特徴と注意点
- 2.4.1. 【特徴】
- 2.4.2. 【注意点】
- 2.5. 上陸拒否期間とその後の再入国について
- 3. 在留特別許可とは
- 3.1. 制度の趣旨と法的根拠
- 3.2. 許否判断の項目と考慮事項
- 3.3. 在留特別許可が許可された例・不許可になった例
- 3.3.1. 許可された例(配偶者が日本人の場合)
- 3.3.2. 不許可になった例(配偶者が日本人の場合)
- 3.3.3. 許可された例(配偶者が正規に在留する外国人の場合)
- 3.3.4. 不許可になった例(配偶者が正規に在留する外国人の場合)
- 3.3.5. 許可された例(子と共に不法に滞在している外国人の場合)
- 3.3.6. 不許可になった例(子と共に不法に滞在している外国人の場合)
- 3.3.7. 許可された例(その他)
- 3.3.8. 不許可になった例(その他の類型)
- 4. FAQ(よくある質問)
- 5. まとめ
- 5.1. ●退去強制
- 5.2. ●出国命令
- 5.3. ●在留特別許可
退去強制・出国命令・在留特別許可を解説
退去強制とは
退去強制の定義と法的根拠
退去強制とは、出入国管理及び難民認定法第24条に基づき、日本国内に在留する外国人が法令に違反していると判断された場合に、強制的に日本国外へ退去させる措置のことです。この制度の目的は、日本の治安・秩序・公衆衛生の維持を図ることであり、違反行為の内容や状況に応じて厳格に適用されます。
【退去強制になるの例】
| 退去強制の理由 | 具体例 |
|---|---|
| 不法入国 | 偽造パスポートで入国 |
| 不法残留 | 在留期間の満了後も滞在 |
| 悪質な資格外活動 | 留学ビザで就労、技人国で単純労働 |
| 犯罪行為 | 窃盗、暴力事件、薬物犯罪等で有罪 |
退去強制手続の流れ
退去強制手続は、次のようなステップで進行します。
- 違反調査・出頭
入国管理局が違反を把握した場合、当該外国人に出頭を求め、事情を聴取します。 - 入国審査官による審査・収容
証拠書類と供述に基づき、入国審査官が「退去強制事由あり」と判断した場合、原則として収容令書に基づき身柄を収容します。 - 異議の申出と特別審理官の審理(任意)
外国人が異議を申し出た場合、特別審理官が口頭審理を行い、法務大臣に意見を提出します。 - 法務大臣の裁決(在留特別許可の判断もここ)
最終的に、退去強制とするか、在留を特別に許可するかを法務大臣が裁決します。 - 退去強制令書の発付と送還
裁決に基づき、「退去強制令書」が発付され、送還対象者は速やかに出国させられます。
退去強制後の再入国制限(上陸拒否期間)
退去強制となった場合、原則として5年間の上陸拒否(再入国禁止)措置が課されます。過去に退去歴のある者や、逃亡等の悪質性がある場合は10年に延長されます。
| 条件 | 上陸拒否期間 |
|---|---|
| 初回の退去強制 | 退去強制された日から5年 |
| 再度の退去強制または逃亡者等 | 退去強制された日から10年 |
| 出国命令 | 出国した日から1年 |
【出典】出入国在留管理庁「Q&A:退去強制された者の再入国」
出国命令とは
出国命令制度の概要
出国命令制度とは、一定の条件を満たす不法残留者に対して、退去強制手続を経ずに任意で出国する機会を与える制度です。これにより、当該外国人は収容されることなく、日本から自費で速やかに出国できるようになります。
この制度は2004年の入管法改正により創設され、出頭を促すことで違反外国人の早期排除と人道的配慮を両立させることを目的としています。
退去強制との違い
| 項目 | 出国命令 | 退去強制 |
|---|---|---|
| 収容の有無 | 原則なし(任意出頭) | 原則あり(収容令書に基づく拘束) |
| 再入国制限(上陸拒否) | 1年 | 5年〜10年 |
| 所要期間 | 数日〜数週間 | 数週間〜数ヶ月(審理含む) |
出国命令の対象となる条件
以下の条件をすべて満たす不法残留者が出国命令制度の対象となります。
- 自ら出頭し、速やかに出国の意思を示す
- 退去強制事由(不法就労・犯罪歴など)が他に存在しない
- 過去に退去強制や出国命令の歴がない
- 窃盗や傷害等の刑事処分を受けていない
- 本人確認および渡航書類の整備が可能
出国命令の特徴と注意点
【特徴】
- 収容を回避できる:家族や仕事に影響が出にくい
- 手続が簡素で迅速:異議申立など不要
- 再入国制限が短い:1年間で済む(退去強制は5〜10年)
【注意点】
- 任意出頭が前提:ほとんどの場合、摘発や収容された後では出国命令は受けにくい
- 虚偽申告は厳禁:虚偽の申述があると退去強制対象になる可能性あり
- 再入国希望がある場合:1年後に再度在留資格申請が必要
上陸拒否期間とその後の再入国について
出国命令を受けて出国した場合、原則として1年間の上陸拒否期間が設けられます。この期間内は原則として日本への再入国は認められません。ただし、人道的配慮などにより上陸拒否解除申請が認められるケースもあります。
【参考】出入国在留管理庁「Q35:出国命令で出国した後の再入国について」

河野
(かわの)
このように、出国命令制度は比較的程度の軽い不法残留者に対し、迅速かつ人道的に対応する制度です。
在留特別許可とは
制度の趣旨と法的根拠
在留特別許可とは、出入国管理及び難民認定法第50条に基づき、退去強制や出国命令の対象となった外国人でも、法務大臣の裁量によって例外的に日本に在留できる制度です。この制度は、人道的配慮や家族関係など多様な事情を考慮し、日本にとどまる必要性が高いと認められる場合に運用されます。
許否判断の項目と考慮事項
在留特別許可に係るガイドラインには、許否判断にあたり考慮すべき代表的な要素が以下のように示されています :
| 判断項目 | 内容概要 |
|---|---|
| 在留を希望する理由 | 在留の目的や継続性を詳述できるか |
| 家族関係 | 日本人・在留者の家族構成・扶養状況 |
| 生活状況 | 仕事・学業・健康・住居など生活基盤 |
| 素行 | 犯罪歴や法違反の有無、生活態度 |
| 入国・在留の経緯 | 不法滞在の背景や過去の在留歴 |
| 内外の諸事情の総合評価 | 他の外国人への影響、人道性等 |

河野
(かわの)
さらに、積極要素(家族扶養、治療必要など)と消極要素(帰国可能、支援なしなど)を総合的に衡量し判断されます
在留特別許可が許可された例・不許可になった例
許可された例(配偶者が日本人の場合)
| 発覚理由 | 違反態様 | 在日期間 | 違反期間 | 婚姻期間 | 夫婦間の子 | 刑事処分等 | 許可内容 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 出頭申告 | 不法残留 | 約3年4月 | 約2年3月 | 約11ヶ月 | 1人(未成年者) | 無 | 日本人の配偶者等(1年) |
| 出頭申告 | 不法残留 | 約9年7月 | 約3ヶ月 | 約5年9月 | 無 | 無 | 日本人の配偶者等(1年) |
| 摘発 | 不法就労助長 | 約7年5月 | ― | 約11年11月 | 1人(未成年者) | 無(外国人に不法就労活動をさせる行為に関しあっせんしたもの。) | 日本人の配偶者等(1年) |
| 警察摘発 | 薬物法令違反 | 約13年3月 | ― | 約2年8月 | 2人(未成年者) | 覚醒剤取締法違反で懲役3年、執行猶予5年の判決 | 日本人の配偶者等(1年) ※もともと本人は永住者 |
| 出頭申告 | 不法入国 | 約15年7月 | 約15年7月 | 約16年 | 2人(未成年者) | 無 | 日本人の配偶者等(1年) |
不許可になった例(配偶者が日本人の場合)
| 発覚理由 | 違反態様 | 在日期間 | 違反期間 | 婚姻期間 | 夫婦間の子 | 刑事処分等 | 特記事項 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 出頭申告 | 不法残留 | 約4年4月 | 約1年9月 | 約1年8月 | 無 | 無 | 婚姻・同居の実態が認められなかったもの。 |
| 職員探知 | 売春従事 | 約13年 | ― | 約1年 | 無 | 無 | 本人は永住者で、配偶者と離婚協議中。 |
| 警察逮捕 | 薬物法令違反 | 約18年10月 | ― | 約18年8月 | 1人(成年) | 覚醒剤取締法違反により懲役1年6月の実刑判決(ほか前科1件あり) | 本人は日本人の配偶者等で、在留特別許可歴あり。 |
| 警察逮捕 | 刑罰法令違反 | 約19年5月 | ― | 約19年5月 | 1人(未成年者) | 常習累犯窃盗により懲役2年6月の実刑判決(ほか前科4件あり) | 本人は永住者 |
| 摘発 | 不法就労助長 | 約29年9月 | ― | 約30年5月 | ― | 入管法違反(不法就労助長)により罰金30万円の略式命令 | 本人は日本人の配偶者等で、婚姻・同居の実態が認められなかった。 |
許可された例(配偶者が正規に在留する外国人の場合)
| 発覚理由 | 違反態様 | 在日期間 | 違反期間 | 婚姻期間 | 夫婦間の子 | 刑事処分等 | 許可内容 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 警察逮捕 | 不法残留 | 約1年1月 | 約8ヶ月 | 約2年8月 | 1人(未成年者) | 無 | 家族滞在(1年) ※配偶者の在留資格は「教育」。子に病気があることを考慮。 |
| 出頭申告 | 不法残留 | 約4年7月 | 約1年9月 | 約10ヶ月 | 無 | 無 | 永住者の配偶者等(1年) ※配偶者は永住者 |
| 出頭申告 | 不法残留 | 約6年4月 | 約5年 | 約1年1月 | 1人(未成年者) | 無 | 定住者(1年) ※配偶者のは定住者 |
| 出頭申告 | 不法入国 | 約16年 | 約16年 | 約1年9月 | 1人(未成年者) | 無 | 定住者(1年) ※配偶者は定住者 |
| 警察逮捕 | 刑罰法令違反 | 約28年11月 | ― | 約11年11月 | 3人(未成年者) | 覚醒剤取締法違反により懲役1年6月、執行猶予3年の判決 | 定住者(1年) ※本人は永住者 ※配偶者は永住者の配偶者等 |
不許可になった例(配偶者が正規に在留する外国人の場合)
| 発覚理由 | 違反態様 | 在日期間 | 違反期間 | 婚姻期間 | 夫婦間の子 | 刑事処分等 | 特記事項 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 警察逮捕 | 虚偽文書行使幇助 | 約7年5月 | ― | 約8年6月 | 2人(未成年者) | 電磁的公正証書原本不実記録・同供用により懲役1年6月、執行猶予3年 | 本人および配偶者は永住者。退去強制歴あり。 |
| 警察逮捕 | 不法就労助長 | 約8年1月 | ― | 約6年2月 | 1人(未成年者) | 入管法違反(不法就労あっせん、資格外活動)により懲役10月、執行猶予2年、罰金30万円 | 本人は家族滞在、配偶者は技術・人文知識・国際業務。 |
| 出頭申告 | 不法入国 | 約17年10月 | 約17年10月 | 約10年10月 | 無 | 無 | 配偶者は定住者。退去強制歴あり。 |
| 警察逮捕 | 薬物法令違反および不法残留 | 約20年1月 | 約10月 | 約15年 | 5人(未成年者) | 覚醒剤取締法違反により懲役1年6月、執行猶予3年(ほか前科1件) | 本人および配偶者は定住者。在留特別許可歴あり。 |
| 警察逮捕 | 刑罰法令違反 | 約28年2月 | ― | 約24年9月 | 4人(未成年者) | 監護者わいせつにより懲役2年の実刑判決(ほか前科2件) | 本人は定住者、配偶者は永住者。在留特別許可歴あり。 |
許可された例(子と共に不法に滞在している外国人の場合)
| 発覚理由 | 違反態様 | 在日期間 | 違反期間 | 家族構成など | 許可内容 | 特記事項 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 出頭申告 | 不法残留 | 約2年11月 | 約2年10月 | 子11歳/不法残留(違反期間約2年10月) | 本人(父)は特定活動(1年) 子は定住者(1年) | 内妻は永住者。 内妻との間に実子(合計3人)あり。 |
不許可になった例(子と共に不法に滞在している外国人の場合)
| 発覚理由 | 違反態様 | 在日期間 | 違反期間 | 家族構成など |
|---|---|---|---|---|
| 職員探知 | 虚偽文書行使 | 約16年9月 | ― | 子24歳(不法入国/違反期間:約6年8月) 子19歳(不法入国/違反期間:約3年1月) 本人(父)は永住者 子2人に不正に在留資格の認定証明書の交付を受けさせる目的で、内容虚偽の出生証明書を提出したもの。 本人及び子に退去強制歴あり。 |
許可された例(その他)
| 発覚理由 | 違反態様 | 在日期間 | 違反期間 | 刑事処分等 | 在留希望の理由 | 許可内容 | 特記事項 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 関係機関からの通報 | 不法残留 | 約2年 | 約1年10月 | 無 | 日本で生まれ、日本に帰化した親族に育てられているため、日本で生活を継続したい | 定住者(1年) | 親子関係不存在の判決により、出生にさかのぼって日本国籍を喪失したもの。 |
| 出頭申告 | 不法残留 | 約8年5月 | 約7年4月 | 無 | 家族との同居継続 | 特定活動(1年) | 日本人内縁夫とともに日本人実子を監護・養育しているもの。 |
| 出頭申告 | 不法残留 | 約10年4月 | 約1年 | 無 | 家族との同居継続 | 定住者(1年) | 在留特別許可歴あり。 |
| 出頭申告 | 不法入国 | 約16年9月 | 約5年5月 | 無 | 家族との同居継続 | 日本人の配偶者等(3年) | 外国籍を取得したことにより日本国籍を喪失したもの。 |
| 職員探知 | 在留資格取消 | 約18年4月 | ― | 無 | 日本で生まれ、本邦に生活基盤がある | 定住者(1年) | 日本人養父の認知に基づき在留していたが、養父が実父と認定されず在留資格を取消された。在留特別許可歴あり。 |
| 警察逮捕 | 薬物法令違反 | 約26年6月 | ― | 大麻取締法違反により懲役10月・執行猶予3 | 本邦に生活基盤がある | 定住者(1年) | 本人は永住者。外国人内夫からのDV被害あり。 |
| 警察逮捕 | 薬物法令違反 | 約26年3月 | ― | 懲役3年、執行猶予5年(薬物・詐欺・硬く侵入等) | 本邦に生活基盤がある。家族と同居継続 | 定住者(1年) | 本人は永住者。日本人内妻とともに日本人実子を監護・養育している。 |
不許可になった例(その他の類型)
| 発覚理由 | 違反態様 | 在日期間 | 違反期間 | 刑事処分等 | 在留希望の理由 | 特記事項 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 警察逮捕 | 偽造在留カード行使および不法残留 | 約3年9月 | 約1年9月 | 入管法違反(偽造在留カード行使等)により懲役2年、執行猶予4年の判決 | 外国人の恋人(永住者)がいる日本で生活したい | ― |
| 摘発 | 資格外活動 | 約3年11月 | ― | 無 | 就労を継続したい | 技術・人文知識・国際業務に該当しない業務への従事が発覚 |
| 警察逮捕 | 売春周旋 | 約9年5月 | ― | 売春防止法・風営法違反により懲役1年、執行猶予3年、罰金30万円 | 日本人の恋人と日本で生活したい | 本人は技術・人文知識・国際業務 |
| 摘発 | 不法就労助長 | 約20年7月 | ― | 無 | 本邦に生活基盤がある | 本人は永住者」。外国人に不法就労活動をさせた。 |
| 警察逮捕 | 薬物法令違反 | 約20年8月 | ― | 覚醒剤取締法・窃盗により懲役3年2月の実刑(前科あり) | 家族と同居継続。本邦に生活基盤あり | 本人は永住者 |
| 警察逮捕 | 刑罰法令違反および不法残留 | 約23年3月 | 約4年 | 入管法違反(偽造書類行使等)により懲役2年6月の実刑(前科あり) | 病気療養のため。本邦に生活基盤があるため。 | 在留特別許可歴あり |
| 警察逮捕 | 偽造文書行使幇助 | 約30年8月 | ― | 電磁的公正証書原本不実記録等で懲役1年6月、執行猶予3年 | 日本人元妻の面倒をみたい。本邦に生活基盤がある。 | 本人は永住者。在留特別許可歴あり。 |

河野
(かわの)
在留特別許可は、退去強制の対象者にとって在留継続の希望をつなぐ重要なセーフティネットです。
FAQ(よくある質問)
-
出国命令と退去強制、どちらが軽い処分ですか?
-
そもそもどちらも重い処分ですが、出国命令の方が比較的軽いと言えます。出頭による任意の出国を前提としており、収容されることもなく、上陸拒否期間も1年と短くなっています。一方、退去強制は強制力を伴い、上陸拒否期間も原則5年(場合によっては10年)と長くなります。
-
在留特別許可はどれくらいの期間で結果が出ますか?
-
個人じ事情によって異なります。3か月~1年程度かかることが一般的、という情報もあります。事情聴取や調査の内容、家族関係、支援体制の有無によっても前後します。
-
出国命令で出国したら、もう日本には戻れませんか?
-
上陸拒否期間(通常は1年間)を経過すれば、再度の在留資格申請は可能です。ただし、過去の出国命令歴は審査上、大きくマイナスに評価されますので、帰国前に日本滞在中の支援実績や生活履歴を整理しておくことをおすすめします。
-
上陸拒否期間を短縮して再入国する方法はありますか?
-
特別な事情(日本人配偶者との生活、重篤な医療支援など)がある場合、「上陸拒否期間短縮(解除)申請」を行うことが可能です。ただし、許可は非常に限定的であり、慎重な資料準備と法的裏付けが必要です。
-
自分の事情が在留特別許可に当てはまるかわかりません。
-
専門家や支援団体に早めに相談することをおすすめします。単に「帰りたくない」だけでは十分ではありませんが、家族関係や医療・教育など事情が複合的に絡む場合は、総合的判断により許可される可能性があります。
-
家族が日本にいるだけでは在留特別許可は出ませんか?
-
「家族がいる」だけでは不十分です。扶養実態・婚姻の安定性・子どもの教育など、生活実態や支援状況が十分に説明できる場合には許可される可能性があります。
-
不法滞在者の対応がさらに厳しくなると聞きました
-
日本政府は、令和7年5月23日に「不法滞在者ゼロプラン」を公表しました。これは、法務大臣が、ルールを守らない外国人を速やかに日本から退去させるための対応策をまとめるよう指示し、作成されたものです。詳しくは、以下の資料をご覧ください。
まとめ
退去強制、出国命令、在留特別許可は、いずれも日本に不法に在留している外国人への対応を規定する制度ですが、それぞれに制度の趣旨、適用条件、手続、影響(上陸拒否期間)が大きく異なります。
●退去強制
- 入管法違反者に対する強制措置であり、原則として収容・送還されます。
- 上陸拒否期間は原則5年(再違反は10年)であり、将来的な再来日にも大きく影響します。
●出国命令
- 一定の条件を満たした不法残留者が、退去強制ではなく、自発的に出頭・出国できる制度です。
- 再入国の制限も1年間に短縮されるなど、比較的負担の軽い制度と言えます。
●在留特別許可
- 退去強制・出国命令の対象者であっても、家族関係・医療・人道的事情等を総合考慮して、例外的に在留が許可される制度です。
- 法務大臣の裁量に基づくため、客観的資料による裏付けと整合性ある説明資料の提出が不可欠です。
- 許可されるか否かは、その後の生活に決定的な影響を及ぼします。
結びに 制度の理解と正確な判断が、人生を左右する結果につながります。何よりもまずは、違法行為は絶対にやめましょう。

河野(かわの)
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投稿者プロフィール

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外国人の社員さん達と一緒に企業の取締役として国際業務に取り組んで15年間、多くのインバウンド事業や外国語ツール(多言語ツール)の作成、貿易業務の調整に取り組んできました。行政書士業務を始めてからは様々な在留資格(ビザ)の申請経験も重ねてきました。外国人の皆さんの気持ち、日本の行政の考え方、企業の管理者の立場を考えてサポート致します。どうぞ、お気軽にお問合せください。
●資格:行政書士・通関士有資格者・総合旅行業務・国際ビジネス法務
●個人:1976年生まれ、宮崎県出身、1男2女の父、柔道3段(今は3級くらいの実力)





