
はじめに:この記事で分かること
日本に中長期滞在する(90日以上住んでいる)外国人が、「国民健康保険料(国保)」と「国民年金」を滞納するとビザが更新できなくなる制度が、2027年6月から始まる予定です。
情報出典:NHKニュース2025年11月3日、読売新聞2025年11月1日、日本経済新聞2025年6月9日記事、TBS NEWS 2025年11月4日、毎日新聞 2025年11月4日
- 1. 国民健康保険(国保)とは?
- 2. 外国人の国民健康保険料の納付率は63%
- 3. 外国人の国民年金の納付率は49.7%
- 4. 在留資格(ビザ)審査に滞納情報が反映される
- 5. 「情報連携」によるチェック体制の強化
- 6. 国民健康保険料を1年間まとめて支払う?
- 7. 雇用主にも新たな責任が生まれる?
- 7.1. 外国人材を雇用する企業の責任
- 7.2. 行政のデジタル化で手続きも効率化へ
- 8. 外国人の皆さんへ|今からできる対策は?
- 8.1. 1. 健康保険料・年金は毎月必ず納める
- 8.2. 2. 健康保険については市区町村に問い合わせる
- 8.3. 3. 年金についてはお近くの年金事務所に問い合わせる
- 8.4. 3. 在留資格(ビザ)についてはビザ専門の行政書士にご相談を
- 9. よくある質問(FAQ)
- 10. まとめ|国保・年金の納付は「義務」、ビザ更新にも影響!
国民健康保険・国民年金を滞納するとビザ更新ができなくなる!(2027年6月から)
国民健康保険(国保)とは?
国民健康保険(略して「国保」)は、日本の公的医療保険制度の一つです。主に以下のような人が加入しています。
- 自営業者(個人事業主)
- 無職の人
- 学生
- 日本に中長期(90日を超えて)住む外国人(留学生・自営業者など)

河野
(かわの)
2023年度の国保の加入者のうち、外国人は4%(97万人)です。
病院やクリニックで診察を受ける際、医療費の自己負担が3割で済むのは、この国保の制度で医療費の一部を公費でカバーしているからです。
会社員の場合は、会社から「特別徴収」で支払っていることがほとんどなので安心してください。しかし、その会社がもし健康保険組合などに加入していない場合、外国人自身が国民健康保険に加入して「普通徴収」として健康保険料を納付する義務があります。
外国人の国民健康保険料の納付率は63%
政府の調査によると、外国人の国民健康保険料の納付率は2024年末時点で63%です。これは、全体(日本人を含めた)の納付率93%と比べて約30%も低い状況です。
つまり、10人中4人近くが国民健康保険料を払っていないという大きな課題があり、日本政府もこの問題を重く考えています。

外国人の国民年金の納付率は49.7%
国民年金も、国民健康保険と同じく日本に中長期(90日を超えて)住む外国人(留学生・自営業者など)が納付する義務がある制度です。もちろん、日本人も同じ制度に加入しています。情報出典:日本年金機構 公的年金制度の種類と加入する制度
厚生労働省の発表によると、外国人の国民年金保険料の2024年度の納付率は49.7%で、こちらも大きな問題になっています。

在留資格(ビザ)審査に滞納情報が反映される
現在、国民健康保険を管理する「市区町村」と、国民年金を管理する「厚生労働省」、在留資格(ビザ)を管理する「出入国在留管理庁(入管)」の情報はしっかり連携されていませんので、滞納情報はビザ審査には使用されていません。
しかし、2026年度にシステムを改修し、2027年6月からは国民健康保険料と国民年金の滞納状況がビザ更新・ビザ変更の審査に反映される予定です。また、「市区町村ごとに必要性を判断し、早ければ2026年4月にも導入される」という情報もあります。
日本政府は、基本的には以下のスケジュールで制度改革を進める方針です。
| 年度 | 改革内容 |
|---|---|
| 2026年度(2026年4月から) | 国保システム改修、情報連携の準備 (市区町村ごとに必要性を判断し、早ければ2026年4月にも導入される可能性あり) |
| 2027年度(2027年6月から) | 滞納している情報を、在留資格(ビザ)審査に反映する予定 |

河野
(かわの)
これは、過去にないほど厳しい確認方法であり、国民健康保険料や国民年金を滞納していると在留資格の更新が認められない可能性が高くなります。
「情報連携」によるチェック体制の強化
これまで多くの自治体(市区町村)では、外国人の在留資格や国籍すら正確に把握できていないケースもありました。今回のシステム改修では以下が実現されます。
- 国民健康保険のデータと在留資格(ビザ)情報の連携
- 全国の市区町村で統一された情報管理
- 滞納者の情報が自動的に入管に通知される仕組み

河野
(かわの)
上記のチェック体制により、これまで、「見逃されていた滞納」が分かるようになります。
国民健康保険料を1年間まとめて支払う?
厚生労働省は、外国人による医療費の未払いを防ぐため、国民健康保険(国保)の保険料を前納(前払い)できる仕組みを導入する方針を決めた、という情報もあります。早ければ2026年4月から開始される可能性があります。
海外からの転入者(外国人)を対象に、自治体(市区町村)に住民登録をする際、「1年分の保険料」をまとめて前払いしてもらうことを想定している、という内容です。
情報出典:読売新聞2025年7月5日記事

雇用主にも新たな責任が生まれる?
外国人材を雇用する企業の責任
外国人材を雇用する企業、特に特定技能や今後導入される育成就労ビザの対象者については、雇用主が従業員の健康保険料や年金の納付を管理・支援する責任が求められる方向でも検討が進んでいます。
つまり、企業も「健康保険料や年金を納付していないと在留資格(ビザ)の更新ができない」という状況を避けるために、社員の健康保険・年金の加入・納付状況を確認する必要が出てきます。
行政のデジタル化で手続きも効率化へ
デジタル庁が推進する「公共サービスメッシュ」構想により、こうした国保の手続きもオンラインで一元管理される方向に進んでいます。これにより、企業の人事・総務業務もより効率的になることが期待されています。
外国人の皆さんへ|今からできる対策は?
1. 健康保険料・年金は毎月必ず納める
今後は「滞納=在留資格更新できない」という可能性があります。銀行口座引き落としなどの方法で、納め忘れ(支払い忘れ)を防ぎましょう。
2. 健康保険については市区町村に問い合わせる
加入状況や未納がないか確認し、不明点はすぐに役所の窓口で確認を。通訳が必要な場合も対応してくれる自治体が増えています。
3. 年金についてはお近くの年金事務所に問い合わせる
不明点があれば、お近くの年金事務所に問い合わせしましょう。
3. 在留資格(ビザ)についてはビザ専門の行政書士にご相談を
健康保険・年金が在留資格(ビザ)にどのように影響するかは、ビザ専門の行政書士が詳しいので、お困りのときはご相談いただければスムーズな対応が可能です。
よくある質問(FAQ)
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過去に国民健康保険を支払っていない分を払うことはできますか
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過去2年間の、支払っていない分を支払うことができます。詳しくは、以下のページで解説しています。
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国民健康保険料を一度でも滞納すると、すぐに更新できなくなりますか?
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現時点ではそうとは限りません。ただし、今後は滞納期間や金額が審査対象になる可能性があるため、早めに納付・相談することが重要です。
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国民健康保険を滞納していると、永住申請に影響しますか?
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国民健康保険の保険料を滞納していたり、未払いの状態のままにしておくと、永住申請に影響する可能性は極めて高いです。健康保険の未納や滞納、保険料の支払を証明する方法について詳しくは、以下のページで解説しています。
実際に、健康保険料を滞納していて永住申請が不許可になった実例もあります、詳しくは、以下のページで解説しています。
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支払いが難しい場合、どうすればいいですか?
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各自治体には「減免制度」や「分割納付」の仕組みがあります。市区町村役場に相談してみてください。
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自分が国保に加入しているか分かりません。
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通常、市区町村から「国民健康保険証」が交付されています。お手元にあるか確認し、不明な場合は市区町村役場に相談しましょう。
まとめ|国保・年金の納付は「義務」、ビザ更新にも影響!
日本に住む外国人にとって、国民健康保険は安心して医療を受けるための重要な制度です。国民年金の納付も日本人と同じく義務です。「きちんと払っているかどうか」をしっかり確認し、在留資格(ビザ)の更新に影響しないように十分注意しましょう。不安な方は、ビザ専門の行政書士にお気軽にご相談ください。

河野(かわの)
今回の解説は以上です。弊所ではビザ申請を丁寧に!早く!手続き致します。ご不明点があればお気軽にご相談ください。初回ご相談は無料!
福岡出入国在留管理局管内(福岡・北九州・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄)を中心に、全国対応が可能で、オンライン(ZOOM、LINE、WeChat、Teamsなど)での面談も対応しております。
投稿者プロフィール

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外国人の社員さん達と一緒に企業の取締役として国際業務に取り組んで15年間、多くのインバウンド事業や外国語ツール(多言語ツール)の作成、貿易業務の調整に取り組んできました。行政書士業務を始めてからは様々な在留資格(ビザ)の申請経験も重ねてきました。外国人の皆さんの気持ち、日本の行政の考え方、企業の管理者の立場を考えてサポート致します。どうぞ、お気軽にお問合せください。
●資格:行政書士・通関士有資格者・総合旅行業務・国際ビジネス法務
●個人:1976年生まれ、宮崎県出身、1男2女の父、柔道3段(今は3級くらいの実力)


