貿易の調整業務シリーズ (番外編)「通関士試験2021の振り返り」
今回は、番外編として、通関士試験2021を振り返ってみたいと思います。
前職に入社依頼、いつかは貿易の仕事をしてみたい、というのが私(国際行政書士 河野尋志)の目標の一つでした。そんな想いがあったので「通関士試験」を受験してみる、という発想は自然な流れでした。
当時は国家資格スクールに通う、という選択肢はなく、試験対策本を買って、毎日独学に励んでいました。(今考えると、スクールの方が時間的な効率は良いと思います)
当時は、教材(試験対策本)の選択に、とても迷いました。私(国際行政書士 河野尋志)の場合は無駄に買い漁ってしまい、気付いたら5万円以上使っていました。
その経験を踏まえ、合格までの道のりを振り返って、最も効率が良いと個人的に思う教材の使い方を以下にまとめてみました。
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■「通関士 合格の基礎知識 片山立志著」を何となく通関士の仕事の全体を把握するために読む
■「通関士 完全攻略ガイド 翔泳社」は分厚すぎて全体を読み込むと時間がかかり過ぎるので、詳細を理解したい時や用語の意味が分からない場合などに、巻末の索引を利用し「辞典」として使う。
■「実行関税率表」「輸出統計品目表」はできればあった方が良いと思います。
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■『通関実務』対策として以下
・「ゼロからの申告書」
・「通関士 完全攻略ガイド 翔泳社」の巻末の練習問題
・「通関実務 集中対策問題集 翔泳社」初版、第3版の2冊
・「関税評価ドリル」
・「計算問題ドリル」
※模試も受けた方が良いと思います。
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■『通関業法』『関税法等』は、まあ、どれを使っても結果は同じだったかな、、
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というものです。
特に、関税評価ドリル(写真参照ください)は、関税率の計算問題を解くにあたって、欠かせない重要要素です。関税評価(何をどこまで課税価格に算入するか、しないか)が、申告書と税額計算問題の奥義です。
試験の年によっては選択問題でも関税評価の知識が問われます。関税評価の理解なくして、合格はあり得ないと断言できます。
「関税評価ドリル」は関税評価だけに的を絞っており、私は通関士試験1ヶ月前に本書を購入し「もっと早く買っておけば良かった!」と心底思いました。
「関税評価ドリル」に出会うまでは、過去問などで問われる算入・不算入の知識を一つ一つExcel表の右左に分けて記録していたのですが(それはそれで役立ちましたが)、本書をもっと早く購入していればより早く理解が深まったと確信しています。
「通関士試験2021の振り返り」は以上です。上記のように、「関税率」や「関税額」だけを考えても、輸入貿易が複雑なことがお分かりになるかと思います。
貿易をやりたいけれど「まだやったことがない、、」「多忙で手が回らない、誰かに任せたい、、」「仕組みを作りたいが、一緒に考えてくれる担当者が欲しい、、」「一時的な業務だから、人材採用をするのも不安がある、、」
そう感じていらっしゃる経営者様、ご担当者様、弊所で調整業務を担当致します。まずはお気軽にお問い合わせください。

投稿者プロフィール 【行政書士 and 事業サポート 河野尋志】
外国人の社員さんと一緒に国際業務(私の担当は編集、調整業務)に取り組んで15年間、多くの外国語ツール(多言語ツール)の作成や貿易業務の調整に取り組んでいました。また行政書士業務を始めて3年間、様々な在留資格(ビザ)の申請経験も重ねてきました。外国人の皆さんの気持ち、日本の行政の考え方、企業の管理者の立場を考えて調整できます。どうぞ、お気軽にお問合せください。
●資格:行政書士・通関士有資格者・総合旅行業務・国際ビジネス法務
●個人:宮崎県出身、48歳、1男2女の父、柔道3段(今は3級くらいの実力)