[2026年最新]就労ビザごとに求められる日本語レベルとは|育成就労・特定技能・技人国・経営管理を中心に解説

この記事では、主要な就労ビザ(育成就労、特定技能1号、特定技能2号、技術・人文知識・国際業務、経営・管理)で求められる日本語レベルについて解説します。また、実際の試験(JLPT、JFT-Basic、BJT)やCEFRで示される指標についても合わせてご紹介します。
- 1. 主要な就労ビザで求められる日本語レベルとは?
- 2. 就労ビザの日本語レベル確認の重要性
- 2.1. なぜ今、就労ビザの日本語レベルが重要なのか
- 2.2. 日本語レベルを確認する前に知っておきたいJLPT・JFT-Basic・BJT・CEFR
- 2.3. JLPT・JFT-Basic・BJTの基本情報
- 2.4. よく使われる表現
- 3. 就労ビザごとに求められる日本語レベル
- 3.1. 主要な就労ビザで求められる日本語レベル一覧表
- 3.2. 日本語試験と、対象になる在留資格(ビザ)
- 3.3. 育成就労ビザで求められる日本語レベル|開始時N5、終了時N4相当へ
- 3.4. 特定技能1号で求められる日本語レベル
- 3.4.1. (特定技能1号)技能実習2号を修了していない場合
- 3.4.2. (特定技能1号)技能実習2号を良好に修了した場合
- 3.5. 特定技能2号で求められる日本語レベル
- 3.6. 技術・人文知識・国際業務ビザでN2が必要になる場合
- 3.7. 経営・管理ビザで求められる日本語レベル
- 4. 「外国人 × 日本語」に関連する注目情報まとめ
- 4.1. 就労ビザだけでなく永住申請にも日本語能力が必要になる?
- 4.1.1. 政府の方針
- 4.1.2. 「日本語や我が国の制度・ルール等を学習するプログラムの受講を条件とする」とは?
- 4.2. 日本語試験結果の偽造に対して、日本政府が対策を実施
- 4.3. 外国人雇用管理指針改正|厚生労働省(2026年6月14日から段階的に適用)
- 4.4. 留学生を受け入れる「日本語学校」にも一定の教育体制が求められるようになります(2029年3月31日まで)
- 5. 「就労ビザごとに求められる日本語レベル」についてよくある質問
- 6. 最後に:プロの行政書士に就労ビザの申請を依頼するメリットは4つ
- 6.1. 事前に適正な業務内容の確認ができる
- 6.2. 許可率アップだけでなく「在留が許可される期間」を長くできる
- 6.3. スピードアップ
- 6.4. 審査期間を短縮
育成就労・特定技能・技人国・経営管理ビザで求められる日本語レベルを解説!
主要な就労ビザで求められる日本語レベルとは?
日本で働きたい外国人の方にとって、在留資格、いわゆる「就労ビザ」の取得はとても重要です。これまでは、就労ビザというと、学歴、職歴、仕事内容、会社の安定性、給与額などが注目されることが多く、日本語能力については「日本語ができれば有利」という程度に考えられることもありました。
しかし、近年は状況が変わってきています。
- 育成就労ビザ(2027年4月開始)
- 特定技能ビザ
- 技術・人文知識・国際業務ビザ
- 経営・管理ビザ
上記のような主要な就労ビザ(就労系の在留資格)において、日本語能力が制度上または実務上、以前よりも重要になっています。
すべての就労ビザで、一律に「日本語能力試験N2が必要」「N4があれば必ず許可される」というわけではありません。在留資格(ビザ)の種類、仕事内容、受入れ分野、申請時期、会社のカテゴリー、過去の在留歴などによって、日本語能力の扱いが違う点に注意が必要です。

行政書士
河野
この記事では、就労ビザで求められる日本語レベルについて、外国人を雇用する企業担当者だけでなく、外国人の方にも分かりやすく解説します。
ご不明点があればお気軽にお問い合わせください。初回ご相談は無料!オンラインでの面談にも対応しております。
就労ビザの日本語レベル確認の重要性
なぜ今、就労ビザの日本語レベルが重要なのか
日本で働く外国人が増える中で、日本語能力は、単純に「会話ができるかどうか」だけの問題ではなくなっています。就労ビザの申請では、以下のような場面で日本語能力が問題になることがあります。
・在留資格の許可要件として日本語試験の合格が必要になる
・会社での仕事内容に日本語能力が必要と判断される
・お客様対応、電話対応、翻訳、通訳、ホテルフロントなどの業務で日本語能力の証明が求められる
・特定技能や育成就労で、制度上の日本語レベルが定められている
・経営・管理ビザで、事業を適切に運営できる体制として日本語能力が確認される
特に今後は、育成就労制度が始まり、特定技能制度との関係を考えるとさらに重要になってきます。そのため、企業担当者にとっては雇用する外国人材が在留資格(ビザ)に適合する日本語能力があるのか、日本で働きたい外国人の方にとっては自分が目指す在留資格(ビザ)で、どの程度の日本語能力が必要になるのかを早めに確認しておくことが大切です。
日本語レベルを確認する前に知っておきたいJLPT・JFT-Basic・BJT・CEFR
就労ビザで求められる日本語レベルを理解するためには、まず日本語試験やレベル表記の違いを知っておく必要があります。よく使われるものは、次の4つです。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 日本語能力試験(JLPT) | N5、N4、N3、N2、N1の5段階 |
| 日本語基礎テスト(JFT-Basic) | 主に特定技能ビザ1号や育成就労ビザで重要 |
| ビジネス日本語能力テスト(BJT) | ビジネスシーンでの日本語能力を示す試験 |
| CEFR(日本語教育の参照枠) | A1、A2、B1、B2、C1、C2で言語能力を示す基準 |
JLPT・JFT-Basic・BJTの基本情報
日本語レベルの証明に使える試験は以下の3種です。日本語能力試験(JLPT)が最も一般的ですが、日本語基礎テスト(JFT-Basic)やビジネス日本語能力テスト(BJT)が活用できる在留資格(ビザ)もあります。以下では、概要を表にまとめました。情報出典:日本語能力試験(JLPT)、日本語基礎テスト(JFT-Basic)、ビジネス日本語能力テスト(BJT)
| 種類 | 試験頻度 | 結果通知 | 試験会場 | 再受験 |
|---|---|---|---|---|
| 日本語能力試験 (JLPT) | 年2回 (7月・12月の第1日曜日) | 試験実施から約2ヶ月後 | 日本および海外多数 (世界各地) | 年2回実施のため、次回実施回で再受験 |
| 日本語基礎テスト (JFT-Basic) | 基本的には、毎月実施 | 試験終了後、即時画面に表示 | 日本・アジア等の各国テストセンター | 45日間は受験不可 |
| ビジネス日本語能力テスト (BJT) | 通年実施 | 試験終了後、即時スコアを画面表示 | 日本および海外テストセンター | 3カ月は受験不可 |
よく使われる表現
日本では、日本語能力試験(JLPT)のN5、N4、N3、N2、N1という言い方がよく使われます。一方で、最近の制度では、CEFR(セファール/日本語教育参照枠)のA1、A2、B1、B2、C1という表現も使われるようになってきました。大まかなイメージは次のとおりです。情報出典:日本語能力試験 JLPT「CEFRレベル参考表示」
| 日本語レベルの目安 | 日本語能力試験(JLPT)の目安 | CEFR(日本語教育の参照枠)の目安 |
|---|---|---|
| 初級前半 | N5 | A1 |
| 初級後半 | N4 | A2 |
| 日常会話にある程度対応できる | N3 | A2〜B1 |
| ビジネスシーンにある程度対応できる | N2 | B1〜B2 |
| 高度な日本語を理解・使用できる | N1 | B2〜C1 |


行政書士
河野
日本語能力試験(JLPT)は、話す能力や書く能力を直接測定する試験ではないことに注意が必要です。JLPTで合格していても、実際の面接、職場での会話、電話対応、接客対応では、日本語でうまく対応できない場合もあります。そのため、就労ビザの申請では、試験結果だけでなく、実際の仕事内容と日本語能力のバランスも重要になります。
就労ビザごとに求められる日本語レベル
主要な就労ビザで求められる日本語レベル一覧表
まず、就労ビザ(就労系の在留資格)ごとに、日本語レベルの目安を整理します。
| 在留資格(ビザ) | 日本語レベルの目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| 育成就労 | 開始時は JLPTのN5 CEFRのA1相当 | 終了時にはN4・A2相当を目指す制度 |
| 特定技能1号 | 原則は JLPTのN4 CEFRのA2相当 | 分野・区分によってN3・B1相当が求められる場合あり |
| 特定技能2号 | ※試験合格は必須ではないが求められるレベルは以下 JLPTのN3 CEFRのB1相当 | 現行制度と、今後の見直し予定を分けて確認する必要あり |
| 技術・人文知識・国際業務 | ※試験合格は必須ではないが求められるレベルは以下 JLPTのN2 CEFRのB2相当 | 業務内容が翻訳・通訳、接客等の場合は求められる場合あり |
| 経営・管理 | ※試験合格は必須ではないが求められるレベルは以下 JLPTのN2 CEFRのB2相当 | 日本語能力の立証が必要になる場合あり |
大切なのは、以下の状況を分けて考えることです。
- 日本語能力の証明がビザ申請するための必須要件なのか
- 実務上の目安なのか
- どのような場合に必要になるのか

行政書士
河野
この違いを理解しないまま申請準備を進めると、必要な資料が不足したり、逆に不要な試験準備に時間を使ってしまったりする可能性があります。
日本語試験と、対象になる在留資格(ビザ)
日本語能力を証明する方法として、多くの方々が最初に思い浮かべるのは日本語能力試験(JLPT)です。しかし、就労ビザの実務では、JLPTだけでなく、JFT-BasicやBJTも活用できる場合も少なくありません。特に、育成就労ビザや特定技能ビザ1号を目指す場合は、JFT-Basicが使いやすいこともあります。
一方で、技術・人文知識・国際業務ビザや経営・管理ビザでN2・B2相当を証明する場合には、JLPT N2以上やBJT400点以上が重要になります。
| 試験 | 対象となる在留資格(ビザ) |
|---|---|
| 日本語能力試験(JLPT) | 技術・人文知識・国際業務ビザ 経営・管理ビザ 特定技能1号ビザ 特定技能2号(一部) 育成就労ビザ 高度専門職ビザ 特定活動ビザ46号 など |
| 日本語基礎テスト(JFT-Basic) | 特定技能1号ビザ 育成就労ビザ |
| ビジネス日本語能力テスト(BJT) | 技術・人文知識・国際業務ビザ 経営・管理ビザ 高度専門職ビザ 特定活動ビザ46号 |
育成就労ビザで求められる日本語レベル|開始時N5、終了時N4相当へ
2027年4月から受け入れが開始される育成就労は、技能実習制度に代わる新しい制度として予定されている在留資格です。育成就労では、外国人が日本で働きながら技能と日本語能力を高め、将来的に特定技能1号へ移行することが想定されています。
そのため、育成就労は「N5レベルで日本に来られる制度」とだけ理解するのでは不十分です。育成就労では、就労開始時点ではA1相当、つまり日本語能力試験(JLPT)でいえばN5程度の日本語レベルが目安になります。
ただし、育成就労の目的は、一定期間働きながら日本語能力を高めることです。最終的には、特定技能1号への移行を見据えて、A2相当、つまりN4程度の日本語能力を目指すことになります。つまり、育成就労は以下の表のように考えると分かりやすいです。情報出典:出入国在留管理庁「育成就労制度」
| 時期 | 日本語レベルの目安 |
|---|---|
| 就労開始前 | JLPTのN5 CEFRのA1相当 |
| 育成就労中 | 日本語学習を継続 |
| 特定技能1号へ移行する段階 | JLPTのN4 CEFRのA2相当 |
また、2026年8月からは、JFT-BasicでA1やA2.1も判定できるようになる予定です。これにより、育成就労で必要となる日本語能力の確認にも、JFT-Basicが活用される場面が増えると考えられます。育成就労で来日を考えている方は、「入国できれば終わり」ではなく、来日後も日本語学習を継続することが大切です。

行政書士
河野
育成就労ビザについて詳しくは、以下のページで解説しています。
特定技能1号で求められる日本語レベル
特定技能1号は、人手不足が深刻な16分野(2027年4月からは19分野)で外国人が働くための在留資格です。以下では、特定技能1号で日本語能力の証明が必要な場合と、不要な場合も分けて解説します。情報出典:出入国在留管理庁「特定技能制度」
(特定技能1号)技能実習2号を修了していない場合
特定技能1号で就労を希望する外国人材が「技能実習2号を経験していない場合」は、原則として、技能試験と日本語試験の両方に合格する必要があります。
日本語能力については、多くの分野で、次のいずれかが基本になります。
- 日本語能力試験(JLPT) N4以上
- 日本語基礎テスト(JFT-Basic)基準達成
ただし、すべての分野・区分で同じではありません。たとえば、特定技能「自動車運送業分野」のタクシー・バス区分や、「鉄道分野」の運輸係員区分などでは、N3以上、B1相当以上が関係する場合があります。
また、介護分野では、通常の日本語試験に加えて、介護日本語評価試験なども必要になります。

行政書士
河野
特定技能1号を目指す場合は、「特定技能だからN4でよい」と簡単に判断するのではなく、必ず自分が働く分野・区分ごとの要件を確認する必要があります。
(特定技能1号)技能実習2号を良好に修了した場合
特定技能1号では、日本語試験が免除されるルートもあります。代表的なのは、「技能実習2号を良好に修了」した場合です。特定技能ビザにおける一定の分野・区分では、技能実習2号を良好に修了している外国人について、原則として日本語試験が免除されます。
さらに、これから従事する業務と技能実習2号の職種・作業に関連性がある場合には、技能試験も免除されます。

行政書士
河野
技能実習を修了していれば必ずすべての試験が免除される、という意味ではありません。技能実習の職種・作業と、特定技能の分野・区分との関連性、修了状況、分野別の運用要領を確認する必要があります。
特定技能2号で求められる日本語レベル
特定技能2号は、特定技能1号よりも熟練した技能を持つ外国人のための在留資格です。特定技能1号と比べると、在留期間の更新回数に上限がなく、一定の条件のもとで家族の帯同も可能になるため、長期的に日本で働きたい外国人にとって重要な在留資格(ビザ)です。
特定技能2号を申請するためには、現状、「技能試験」や「実務経験」は求められますが、ほとんどの分野で日本語レベルの証明は求められません。しかし、一部の分野(以下の表参照)では日本語レベルの証明が求められます。
| 特定技能2号の分野 | 日本語能力の確認・立証に使える試験 | 合格基準・要件 |
| 「漁業」分野 | 日本語能力試験 (JLPT) | N3以上 の合格証書の提出が必要 |
| 「外食業」分野 | 日本語能力試験 (JLPT) | N3以上 の合格証書の提出が必要 |
| 「工業製品製造業」分野 | ビジネス・キャリア検定試験 など | 日本語能力単体の試験ではなく、分野別運用方針に定められた「ビジネス・キャリア検定3級」等の合格(日本語での論理的理解・筆記試験)により立証 |

行政書士
河野
特定技能2号では、分野ごとの試験、実務経験、運用要領が重要です。特定技能2号を目指す場合は、働く分野ごとに最新の情報を確認し、計画的に日本語学習と技能試験対策を進める必要があります。
特定技能ビザについて詳しくは、以下のページで解説しています。
技術・人文知識・国際業務ビザでN2が必要になる場合
技術・人文知識・国際業務は、いわゆる「技人国ビザ」と呼ばれる就労ビザです。エンジニア、通訳、翻訳、海外営業、マーケティング、貿易事務、ホテル業務、総合職など、幅広い職種が対象になる在留資格(ビザ)です。
この技人国ビザに、2026年4月15日から「日本語要件」が追加されたことで大きな話題になりました。概要を、以下の表にまとめました。情報出典:出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務」
| 項目 | 公表された内容の概要 |
|---|---|
| 対象となる在留資格 | 技術・人文知識・国際業務(技人国ビザ) |
| 対象となる企業 | カテゴリー3または4に分類される企業 |
| 対象となる業務内容 | 日本語を使う業務では、原則として日本語能力の証明を求める(具体例は以下) ●翻訳・通訳 ●ホテルフロント業務など接客 |
| 求められる日本語レベル | CEFR B2相当以上(具体的には以下のいずれか) ●日本語能力試験(JLPT)N2以上 ●ビジネス日本語能力テスト(BJT)400点以上 ●日本に継続して20年以上在留 ●日本の大学を卒業 ●日本の高等専門学校を卒業 ●日本の専門学校を卒業(専門士) ●日本の義務教育を修了し高等学校を卒業 |
| 対象となる外国人の手続き | ●認定証明書交付申請をする外国人(海外から呼び寄せる場合) ●変更申請(他のビザから技人国ビザへ変更する場合) ●更新申請(今の技人国ビザの期限が切れる前に更新する場合) |
| 背景 | 技人国で入国しながら、本来想定されていない単純作業で就労する外国人への対応 |

行政書士
河野
技術・人文知識・国際業務ビザの日本語要件について詳しくは、以下のページで解説しています。
経営・管理ビザで求められる日本語レベル
経営・管理ビザは、2025年10月16日に新しい基準が公表され、大幅な変更が行われたことで大きなニュースになりました。最も話題になったのは資本金の要件が500万円から3000万円になったことですが、同時に「日本語能力の要件」も追加されました。具体的には、出入国在留管理庁ホームページの以下のQ&A情報に書かれているので、以下で引用します。
問2 「常勤職員」に関して、改正に関するガイドラインの「1 常勤職員の雇用について」における記載では、「法別表第一の在留資格をもって在留する外国人は対象となりません。」と記載されているところ、「3 日本語能力について」の記載では、「(注1)ここで言う、「常勤職員」の対象には、法別表第一の在留資格をもって在留する外国人も含まれる」と記載されているため、結局どのような人を雇用すればよいのですか。
答 具体的な例は以下のとおりです。
【基準を満たす例】
● 日本人又は特別永住者1名以上を常勤職員として雇用
● 法別表第二の在留資格(永住者など)をもって在留する外国人1名(日本語能力立証あり)以上を常勤職員として雇用
● 法別表第二の在留資格をもって在留する外国人1名(日本語能力立証なし)及び別表第一(就労ビザ)の在留資格をもって在留する外国人 (日本語能力立証あり)1名を常勤職員として雇用
【基準を満たさない例】
× 別表第一の在留資格をもって在留する外国人(日本語能力立証あり)のみを雇用
× 法別表第二の在留資格の常勤職員のみを雇用しているが日本語能力の立証がない場合問13 日本語能力は、どの程度の能力が必要ですか?また、どのように証明するのですか?
答 「日本語教育の参照枠」におけるB2相当以上の日本語能力が必要です。具体的には、日本人又は特別永住者の方以外については、以下のいずれかを満たすことが求められます。
●公益財団法人日本国際教育支援協会及び国際交流基金が実施する日本語能力試験(JLPT)N2以上の認定を受けていること
●公益財団法人日本漢字能力検定協会が実施するBJTビジネス日本語能力テストにおいて400点以上取得していること
●中長期在留者として20年以上我が国に在留していること
●我が国の大学等高等教育機関を卒業していること
●我が国の義務教育を修了し高等学校を卒業していること

行政書士
河野
上記の引用文だけでは分かりにくいと思いますが、要するに、経営者以外にもう1人以上の常勤職員が必要で、経営者または常勤職員に高い日本語能力(N2レベル)があることを証明する必要がある、ということです。
日本語要件を含めて、改正された経営・管理ビザの要件について詳しくは、以下のページで解説しています。
「外国人 × 日本語」に関連する注目情報まとめ
就労ビザだけでなく永住申請にも日本語能力が必要になる?
政府の方針
令和8年1月23日に行われた「政策会議」で、以下の内容が示されました。
在留期間の更新がなく、取消事由も限定的で、社会との結びつきが、その他資格に比して格段に高まるにもかかわらず、許可要件そのものが緩やかであるとの指摘がある
在留資格「永住者」の在り方の検討
○ 「永住者」について、審査の厳格な運用を行うとともに許可の在り方を検討し、「永住者」の在留資格の取消しについて、ガイドラインの策定を含め、運用開始に向けて必要な準備の推進(R9)
○ 永住許可基準について、永住許可を行う趣旨を踏まえた独立生計要件や国益要件に関する見直し、日本語や我が国の制度・ルール等を学習するプログラムの受講を条件とすること等の検討、改正法(R9)の施行状況を踏まえ、取消事由の範囲の拡大を含む、更なる検討を推進(引用)「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」
(令和8年1月23日外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議決定)
「日本語や我が国の制度・ルール等を学習するプログラムの受講を条件とする」とは?
永住者の中には、日本語がまったく話せない、日本の制度やルールを理解していない人がいることも問題になっています。対策として、これから日本で就労する・既に日本で就労中の外国人だけでなく、永住者になる人については、日本語がある程度話せる(日本語能力試験の結果で証明)、または、日本の制度・ルール等を学習するプログラムを受講していないと永住申請できない、という条件が追加される可能性があります。
以下の資料は、出入国在留管理庁が公表した「日本語・生活学習プログラム」に関する資料です。情報出典:出入国在留管理庁「外国人が日本語や我が国の制度・ルール等を学習するプログラムの検討に関する「法務大臣政務官PT報告書」(令和8年7月)」


日本語試験結果の偽造に対して、日本政府が対策を実施
情報出典:読売新聞2026年6月5日『日本語試験の「偽造合格証」見逃さない…「特定技能」申請者全員の合否、入管が全件照会』
上記の読売新聞の記事のとおり、日本語試験の合格証明書の偽造対策として、2026年1月から、特定技能ビザの申請者全員の合格状況を、日本語試験の運営団体に照会する運用を始めました。きっかけになったのは大阪で起こった偽造合格証事件で、2026年4月の裁判で外国人が有罪になりました。
報道によると、今後、日本語試験の合格証明書が偽造された場合は、警察へ通報されることになるようです。

外国人雇用管理指針改正|厚生労働省(2026年6月14日から段階的に適用)
厚生労働省は、「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」を改正し、外国人を雇用する企業などに対して、職場環境の改善や再就職の支援に取り組むよう求めています。
この改正では、以下のように、外国人労働者の日本語学習支援にも努めることが定められています。以下は、厚生労働省が公表している資料の引用文です。
外国人労働者の日本語学習支援等に努めましょう
事業主は、日本語教育の推進に関する法律に基づき、国又は地方公共団体が実施する日本語教育の推進に関する施策に協力するとともに、その雇用する外国人労働者及びその家族に対する日本語学習の機会の提供その他の日本語学習に関する支援に努めることが定められております。
日本語学習について、以下のようなコンテンツがありますので、ご活用ください。事業主は、外国人労働者が、在留資格の範囲内でその能力を有効に発揮しつつ就労することが可能となるよう、日本語能力に配慮した教育訓練の実施等に努めることとされました。
情報出典:厚生労働省
留学生を受け入れる「日本語学校」にも一定の教育体制が求められるようになります(2029年3月31日まで)
日本国内に多数ある日本語学校(日本語教育機関)に対して、2029年3月31日までに文部科学大臣の認定を受けなければ、在留資格『留学』を持つ留学生を受け入れることはできない、というルールが公表されています。情報出典:出入国在留管理庁「日本語教育機関の告示基準に基づく各種報告について」
このことからも、日本政府としては、日本に長期滞在する外国人の皆さんに、一定の日本語レベルを求めていることが分かります。なお、認定日本語教育機関として認定された日本語学校であるかどうかは、文部科学省公式ホームページ「認定日本語教育機関の認定結果」で確認できます。
「就労ビザごとに求められる日本語レベル」についてよくある質問
-
就労ビザを取るには、必ず日本語能力試験に合格しなければいけませんか?
-
必ず、ではありません。例えば、特定技能1号では、技能実習2号を良好に修了していることを書類で証明できれば、日本語能力の証明は不要です。
逆に、技術・人文知識・国際業務ビザで、翻訳・通訳・ホテルフロント・接客など日本語を用いる業務では、日本語能力を証明する資料が必要になる場合があります。
-
技術・人文知識・国際業務は、N2がないと申請できませんか?
-
すべての技人国ビザ申請でN2が必要というわけではありません。ただし、会社のカテゴリーが3または4で、主に日本語を用いて対人業務を行う場合には、日本語能力試験(JLPT) N2以上や、ビジネス日本語能力テスト(BJT)400点以上などの証明が求められる場合があります。
-
特定技能1号は、N4があれば大丈夫ですか?
-
多くの分野では、日本語能力試験(JLPT)N4が基本になります。ただし、分野や区分によってはN3が求められる場合があります。また、介護分野ではJLPTだけではなく、介護日本語評価試験合格なども必要になります。自分が働く分野ごとの要件を確認することが重要です。
-
技能実習2号を修了していれば、日本語試験は免除されますか?
-
技能実習2号から特定技能1号へ変更申請する場合のほとんどは、日本語能力の証明は免除されます。ただし、技能試験まで免除されるかどうかは、技能実習で行っていた職種・作業と、特定技能で行う分野・業務区分との関連性を確認する必要があります。
-
特定技能2号にはN3が必要ですか?
-
特定技能2号については、ほとんどの場合、日本語能力の証明は不要です。ただし、「外食業」や「漁業」については、日本語能力試験(JLPT)N3合格が求められます。
-
JFT-BasicとBJTはどちらを受ければよいですか?
-
特定技能1号を目指す場合は、JFT-Basicが使いやすいです。一方で、技人国ビザや経営・管理ビザで日本語能力を証明する場合は、JLPT N2やBJT400点以上が必要になる場合があります。目的と在留資格に合わせて試験を選びましょう。
-
日本語が話せれば、試験に合格していなくても大丈夫ですか?
-
実際に日本語が話せることは大切です。しかし、在留資格の申請では、面接で日本語能力を確認されることはほぼないので、書類(試験結果、卒業証明書、成績証明書など)で証明することが必要になります。
最後に:プロの行政書士に就労ビザの申請を依頼するメリットは4つ
事前に適正な業務内容の確認ができる
上記のように、主要な就労ビザにおいて求められる日本語能力や、日本語能力を証明する書類は様々あり、更に法律改正や運用の変更も頻繁に行われるため非常に分かりにくいです。ビザ専門の行政書士であれば常に情報収集し、何が適正であるかを把握しています。お困りの際や、本業に専念したい場合は、ビザ専門家のサービスをご活用ください。

行政書士
河野
なお、弊所では、(当然ですが)不許可になるビザを、嘘をついて(虚偽申請をして)許可されるようにするサポートは一切お断りします。弊所では、適正なビザ申請を希望する企業様、誠実に日本で働き続けたいという外国人の方をサポートいたします。
許可率アップだけでなく「在留が許可される期間」を長くできる
ビザ専門の行政書士であれば、就労ビザ申請が許可されるために何が必要なのかを理解しています。企業や外国人の方が自分で申請する場合よりも、許可される確率を上げることができるはずです。
また、「在留が許可される期間」を長くできる可能性もあります。就労ビザは、通常、在留期間1年、3年、5年のいずれかが許可されます。在留期間が長いほど更新の手間がなく、企業担当者も、外国人の方も余計な手続きを省くことができます。また、「より長い在留期間が許可されている」ということは、出入国在留管理庁から「その企業や外国人の方が、信用されている」ということです。出入国在留管理庁からの信用度が低いと、申請が許可されにくい(追加資料を求められて余計な手間がかかる)場合や、最悪の場合は申請が不許可になる可能性もあります。
スピードアップ
無駄なく、必要と思われる書類のみを用意し、申請書類を提出するまでの時間をできるだけ短縮できます。申請の結果を待っている間は、企業担当者も外国人の方も不安だと思います。ビザ専門の行政書士であれば、少しでも早く申請書類を作成・収集し、不安な期間を1日でも短くすることができます。過去、ご相談いただいてから最短で3日間で申請した経験もあります。お急ぎの場合はお電話(092-407-5953)でご連絡ください。
審査期間を短縮
出入国在留管理庁(入管庁)から追加書類を求められると審査期間が長引きます。ビザ専門の行政書士であれば、「この状況を説明するためには、入管庁からこの証明書類を求められるので、どの書類を準備するべきか」を知っています。事前に入管庁の疑問に答えられる申請書類を準備することで、追加書類を求められる可能性をできるだけ低くし、審査期間を短縮できます。
また、申請書類を「分かりやすく整える」ことも重要です。申請書類はA4サイズ、片面印刷で提出するべきことは出入国在留管理庁のホームページに書いてありますが、「横向きの書類と、縦向きの書類を、どの方向に向けて統一するべきか」を知っている企業担当者は少ないでしょう。ビザ専門の行政書士はそこまで細かい部分にもこだわります。入管庁の審査官も人間です。書類は分かりやすい方が良い、入管庁の立場に立って書類を作ってくれる方が助かるに決まっていますし、その方が審査期間が短くなるに違いありません。
外国人材に早く仕事してほしい、許可される可能性をできるだけ高めたい、などのご希望がある企業様、外国人の方は、まずはご相談ください。ビザ専門の行政書士として、最適で適正なサポートとアドバイスをさせていただきます。

行政書士
河野
今回の解説は以上です。弊所のサービス内容や価格、手続きの流れ、許可の可能性診断につきまして無料相談いただけますので、お気軽にお問い合わせください。オンライン(Zoom、Google Meet、LINE、WeChat、Teamsなど)での面談にも対応しております。

投稿者プロフィール 【行政書士 and 事業サポート 河野尋志】
企業の取締役として外国人の社員さんと一緒に国際業務に取り組んで15年間、多くのインバウンド事業や外国語ツール(多言語ツール)の作成、貿易業務の調整に取り組んできました。また行政書士業務を始めてからは、様々な在留資格(ビザ)の申請経験も重ねてきました。外国人の皆さんの気持ち、日本の行政の考え方、企業の管理者の立場を考えてサポート致します。どうぞ、お気軽にお問合せください。
●資格:行政書士・通関士有資格者・総合旅行業務・国際ビジネス法務
●個人:1976年生まれ、宮崎県出身、1男2女の父、柔道3段(今は3級くらいの実力)
以下は主要な就労ビザ申請に関する情報一覧です。気になる情報があれば是非ご覧ください。
























