この記事では、以下の出入国在留管理庁が提供している最新データ（速報値）をもとに、特定技能１号「ミャンマー人材」の分野別・就労ルート別の増加状況（2024年6月末から12月末の半年間）を独自に集計してお伝え致します。

https://www.moj.go.jp/isa/applications/ssw/nyuukokukanri07_00215.html

特定技能１号｜総数４位、増加数２位の「ミャンマー人材」の分野別の就労ルートを解析

増加数２位の「ミャンマー人材」の増加率は143％と他国を圧倒！

特定技能１号の「試験ルート」と「技能実習ルート」の違いは？

特定技能１号には大きく２つのルートがあります。それが「試験ルート」と「技能実習ルート」です。

試験ルートとは？

「試験ルート」は、日本政府が実施する技能試験と、日本語能力試験（または同等の日本語試験）に合格することによって、特定技能１号の在留資格を得るルートです。外国人材が特定技能ビザを取得して就労するためのスキルと日本語能力を証明する方式で、技能実習の経験がない方でも挑戦できるのが特徴です。

▼ ポイント

• 技能試験と日本語試験に合格すればOK
• 実務経験なしでも受験可能
• 分野ごとに試験が用意されている

技能実習ルートとは？

技能実習２号を良好に修了した外国人材が、追加の試験を受けずに特定技能１号へ移行できるルートです。技能実習中に日本で実務経験を積んだ実績を評価するため、別途技能試験は不要（日本語能力も基本的に確認不要）で、スムーズに在留資格変更ができます。

▼ ポイント

• 技能実習２号を修了していることが条件
• 技能試験・日本語試験は免除される
• 実務経験があるため、即戦力として期待される

まとめ：「試験ルート」と「技能実習ルート」の違い

ルート	取得方法	特徴
試験ルート	主に技能試験＋日本語試験に合格	未経験者もチャレンジ可能
技能実習ルート	技能実習２号を良好に修了	実務経験あり・試験免除

特定技能１号と２号の違いについては、以下のページで説明しています。

ミャンマー人材の特定技能１号 就労ルート別・増加数（2024年6月末 → 12月末）

16分野全て	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
合計	19,058人	27,337人	8,279人
試験ルート	14,073人	22,672人	8,599人
技能実習ルート	4,985人	4,665人	-320人

※介護福祉士養成施設修了ルート、EPA介護福祉士候補者ルートは少数のため省略いたします。

特定技能１号の国別ランキング・増加分析（2024年6月末から12月末の半年間）については、以下のページをご覧ください。

以降では、特定技能１号「ミャンマー人材」の16分野それぞれの就労ルート別の増減数を見ていきます。

特定技能１号「介護分野」の就労ルート

介護分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	6,976人	10,712人	3,736人
技能実習ルート	1,107人	1,005人	-102人

※介護福祉士養成施設修了ルート、EPA介護福祉士候補者ルートは少数のため省略いたします。

特定技能１号「ビルクリーニング分野」の就労ルート

ビルクリーニング分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	222人	596人	374人
技能実習ルート	157人	148人	-9人

特定技能１号「工業製品製造業分野」の就労ルート

工業製品製造業分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	20人	18人	-2人
技能実習ルート	626人	609人	-17人

特定技能１号「建設分野」の就労ルート

建設分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	5人	18人	13人
技能実習ルート	626人	699人	73人

特定技能１号「造船・舶用工業分野」の就労ルート

造船・舶用工業分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	0人	0人	0人
技能実習ルート	25人	37人	12人

特定技能１号「自動車整備分野」の就労ルート

自動車整備分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	74人	92人	18人
技能実習ルート	88人	88人	0人

特定技能１号「航空分野」の就労ルート

航空分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	62人	113人	51人
技能実習ルート	0人	6人	6人

特定技能１号「宿泊分野」の就労ルート

宿泊分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	58人	100人	42人
技能実習ルート	0人	0人	0人

特定技能１号「自動車運送業分野」の就労ルート

自動車運送業分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	0人	0人	0人
技能実習ルート	0人	0人	0人

特定技能１号「鉄道分野」の就労ルート

鉄道分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	0人	0人	0人
技能実習ルート	0人	0人	0人

特定技能１号「農業分野」の就労ルート

農業分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	643人	747人	104人
技能実習ルート	169人	145人	-24人

特定技能１号「漁業分野」の就労ルート

漁業分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	0人	0人	0人
技能実習ルート	0人	0人	0人

特定技能１号「飲食料品製造業分野」の就労ルート

飲食料品製造業分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	991人	1,730人	739人
技能実習ルート	2,172人	1,913人	-259人

特定技能１号「外食業分野」の就労ルート

外食業分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	5,022人	8,546人	3,524人
技能実習ルート	15人	15人	0人

特定技能１号「林業分野」の就労ルート

林業分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	0人	0人	0人
技能実習ルート	0人	0人	0人

特定技能１号「木材産業分野」の就労ルート

木材産業分野	2024年6月末人数	2024年12月末人数	増加数
試験ルート	0人	0人	0人
技能実習ルート	0人	0人	0人

特定技能１号「ミャンマー人材」の分野別・増加分析（2024年6月末から12月末の半年間）については、以下のページをご覧ください。

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【まとめ】特定技能１号ミャンマー人材、就労ルート別の増加動向（2024年6月末～12月末）

2024年後半、ミャンマー人材による特定技能１号での就労は、分野ごとに大きな変化を見せました。
特に目立ったのは、「試験ルート」を通じた急速な人材流入です。

【全体動向】

• 全体の増加数：8,279人
• 試験ルート増加数：8,599人（大幅増）
• 技能実習ルート増加数：-320人（減少）

試験ルート経由の増加が全体の伸びを支え、技能実習ルートはわずかながら減少する結果となりました。これは、ミャンマー国内での特定技能試験実施体制の整備や、日本語教育の普及が進んだことが背景にあると考えられます。

【分野別ポイント】

• 介護、外食業、飲食料品製造業で試験ルートによる大幅増加が顕著
• 建設、造船など技能実習ルート中心の分野でも、試験ルートからの流入が始まりつつある
• 航空、宿泊、農業分野でも、試験ルート主体の拡大傾向が明確

通常であれば、この結果から、今後ミャンマー人材の特定技能就労は、試験ルート主体でさらに加速していくと予想するところですが、ミャンマー大地震（2025年3月）がどこまで影響するのか不透明な状況です。

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