外国語ツールにおける「外国語の併記」について(シリーズ3回目)

24年間、編集業務に携わり、後半の15年間は、インバウンド向け外国語ツール(英語、韓国語、繁体字、簡体字などに多言語化)を数えきれないほど作ってきた私が、外国語ツール(多言語ツール)の作り方を解説致します。

第3回の今回は、外国語の「併記」について解説します。
ご存知の通り、外国語といっても多数あるため、外国語ツールを作成するにあたって、まずクライアント様に初回のヒアリング時に「何語に訳しますか?」と確認することは必須です。
経験上、英語、韓国語、中国語(繁体字、簡体字)が中心ですが、時にはタイ語、ベトナム語、マレー語、インドネシア語、フィリピン語のご依頼があることもありました。

今回は複数の言語がある際、主に紙媒体(パンフレット、リーフレット、冊子、チラシなど)の場合「併記」にどう対応するか、をお伝えしたいと思います。
まず前提として「併記はするべきではありません」。理由は単純に見にくいからです。
仕事柄、ここ10年ほど(コロナ禍除く)は海外(東アジア圏中心)出張が多かったのですが、現地の観光地を視察した際に「日本語観光ツール」が設置されていたこともありました。ただし、そのほとんどが他の言語と併記されたものでした。

私の母国語である「日本語」が他の言語と併記された観光パンフレットなどをみると、いかに読みにくいかが分かります。それを見て以来、それまでに複数の外国語を併記してきたツールを思い出し、深く反省しました。

やはり、基本は1ツール1言語、であるべきです。ただ、(ご予算、設置スペース、配布効率などの影響で)止むを得ず併記せざるを得ない場合もあるのも現実です。

併記せざるを得ない場合でも、注意点はあります。よくあるのが「タイトル」「本文」「キャプション」などカテゴリーごとに併記してしまう場合です。これは非常に見にくい、、、せめて「タイトル・本文・キャプション」を一塊のブロックとしてレイアウトしてあげるべきです。カテゴリーごとに併記する場合と比べて、かなり「まし」になっているはずです。参考にされてみてください。

パンフレット、チラシ、ホームページ、マニュアル、メニュー、チラシなどインバウンド向けを含む外国語ツール(英語、韓国語、繁体字、簡体字などの多言語化)の作成にご不明点がある場合は、ぜひご相談を!

国際行政書士 河野尋志

投稿者プロフィール 【行政書士 and 事業サポート 河野尋志】
外国人の社員さんと一緒に国際業務(私の担当は編集、調整業務)に取り組んで15年間、多くの外国語ツール(多言語ツール)の作成や貿易業務の調整に取り組んでいました。また行政書士業務を始めて3年間、様々な在留資格(ビザ)の申請経験も重ねてきました。外国人の皆さんの気持ち、日本の行政の考え方、企業の管理者の立場を考えて調整できます。どうぞ、お気軽にお問合せください。
●資格:行政書士・通関士有資格者・総合旅行業務・国際ビジネス法務
●個人:宮崎県出身、48歳、1男2女の父、柔道3段(今は3級くらいの実力)