貿易の調整業務シリーズ 9「食品を輸入する場合の(序盤の)必要書類確認リスト」について

貿易の調整業務シリーズ 9「食品を輸入する場合の(序盤の)必要書類確認リスト」についてです。

私(国際行政書士 河野)が、台湾から食品を輸入する際の、国内側の手続き調整の業務をガッツリしていた時に、メモしていたリスト(備忘録)を以下に公開いたします。今回は、「輸出前」と「輸出時」に海外現地で用意してもらう必要がある書類を記載致します。

「海外現地で用意してもらう書類なら、日本側での調整なんか必要ないでしょ?!」と思われるかもしれません、実際に私もそう思っていました。ところが、まず現地から約束の期限に書類が届くなんてことは一度もありませんし、届いたとしても、書類の内容が一発合格なんてことも一度もありません(全てあくまで私の経験上の話ですが)。

現地への催促、届いた書類のチェック、もちろん全て英語なので、なかなか時間もかかります。一つ一つ現地で修正していたら、修正版が届くのがいつになるか分からないので、明らかにわかる部分は日本側で修正するなんてことは当然にあり得ます。

そんな経験をしていると、どの書類がいつ必要で、現時点で何が揃っていないのか、をリストで管理するようになります。もしこれから食品を輸入しようとされている方がおいらっしゃったら、ぜひ参考にされてください。

必要書類提出タイミング説明誰が用意するか?
原材料(成分)表(100%表記)初回輸入時のみ台湾の製造メーカーが発行したものが必要です。カロリーやたんぱく質などの栄養成分表示は不要です。現地メーカー
製造⼯程表初回輸入時のみ台湾の製造メーカーが発行したものが必要です。加熱処理時の温度や時間の表記現地メーカー
滅菌⽅法の書類
(滅菌レター)
初回輸入時のみ次亜塩素酸などで殺菌されているのではないかと愚慮しますので、殺菌方法は必須となります。現地メーカー
原産地証明書必要な場合もある貨物の原産地、つまり貿易取引される商品の国籍を証明するもの現地メーカー

輸出する際に準備が必要な書類(食品輸入の場合)

必要書類提出タイミング説明誰が用意するか?
IV(Invoice)毎回輸入貨物の明細書や請求書として使用される貿易書類。輸入者はこの書類を基に、関税や消費税を支払う輸出元
PL(Packing List)毎回輸入貨物の梱包明細書。貨物の個数や重量、梱包形態、荷姿などの情報が記載されています輸出元
BL(Bill of Lading)毎回航空貨物運送状はAWB(Air Waybill)
テリーからメール
輸出元
検疫証明書(微⽣物検疫証明書)毎回(原本が必要)輸入する植物や動物について、輸出国の政府機関が発行する検査証明書輸出通関時に発行
Arrival Notice(船便のみ)本船到着時 毎回輸入貨物が到着したことを通知する書類

今回の記事は以上です。貿易をやりたいけれど「まだやったことがない、、」「多忙で手が回らない、誰かに任せたい、、」「仕組みを作りたいが、一緒に考えてくれる担当者が欲しい、、」「一時的な業務だから、人材採用をするのも不安がある、、」
そう感じていらっしゃる経営者様、ご担当者様、弊所で調整業務を担当致します。まずはお気軽にお問い合わせください。

国際行政書士 河野尋志

投稿者プロフィール 【行政書士 and 事業サポート 河野尋志】
外国人の社員さんと一緒に国際業務(私の担当は編集、調整業務)に取り組んで15年間、多くの外国語ツール(多言語ツール)の作成や貿易業務の調整に取り組んでいました。また行政書士業務を始めて3年間、様々な在留資格(ビザ)の申請経験も重ねてきました。外国人の皆さんの気持ち、日本の行政の考え方、企業の管理者の立場を考えて調整できます。どうぞ、お気軽にお問合せください。
●資格:行政書士・通関士有資格者・総合旅行業務・国際ビジネス法務
●個人:宮崎県出身、48歳、1男2女の父、柔道3段(今は3級くらいの実力)